511: ◆eZLHgmSox6/X
2019/04/27(土) 22:27:48.74 ID:FvzkVLeNo
那珂「ちなみにね、今のアイドルパワー溢れる那珂ちゃんを作ってくれたのも実は山城さんなんだ!」
那珂「それに最初は...むしろ山城さんの方から歩み寄ってくれたようなもんだし」
青葉「...どういう事ですか?」
512: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:30:21.78 ID:FvzkVLeNo
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川内から山城の事情の存在を聞かされてから数日後、那珂はまた朝礼台をステージにライブをしていた。
513: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:31:33.61 ID:FvzkVLeNo
こうしていつも通りにパフォーマンス終了後に機材の片付けをする。
だがその日はいつも付き添ってくれる川内も神通も居なかったため1人で黙々と片していたのだった。
そんな時、那珂は思い出したようにあのベンチの方を向いた。
514: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:32:13.96 ID:FvzkVLeNo
那珂はこの数日間で、川内が伝えてくれなかった部分を一生懸命に考えた。
だが出てくる推測はどれもあまりに強引なもので、とても山城の言動を正当化できるものではなかった。
神通にもそれとなく川内が隠した事情の話を振っても、「姉さんがあそこまで隠すのですし私はもう諦めます」と、まるで興味を示さなかった。
515: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:33:34.99 ID:FvzkVLeNo
近くまで行くと、足音に気づいてか山城は顔を少しだけ横に向けながらこちらを尻目に見た。
那珂「あの...山城さんこんにちはっ!」
山城「...何か用?」
516: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:34:40.41 ID:FvzkVLeNo
一瞬で自分の意図を見抜かれ、那珂はビクッとする。
しかしそれと同時に、どうしてそこまで隠したがるのかがやはり気になって仕方がない。
那珂「詳しく教えてくれないのは...私が信用できないからですか...?」
517: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:36:10.18 ID:FvzkVLeNo
山城「...貴方に言うメリットがないのよ」
山城「川内には弱みにつけ込めば口出ししなくなる見込みがあったから言っただけ」
山城「でも貴方は...まぁそういう要素も少しはあるけど...そうはいかないと思う」
518: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:37:07.15 ID:FvzkVLeNo
その呆れたような言葉にも那珂はめげなかった。
もし自分が、何らかの事情によって川内や神通に暴言を吐かなくてはならなかったら・・・そんなのは考えたくもない。
だが目の前の人は、持ち前の不幸のせいなのか、きっとそういう状態を強いられているのだ。
519: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:38:42.40 ID:FvzkVLeNo
山城「...そうね」
対する山城はそう呟いて肯定はしたものの、それだけだった。
その口調は乾いたもので、那珂の言葉に感情を動かされたような様子は見受けられない。
520: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:40:48.53 ID:FvzkVLeNo
山城「アンタ、艦隊のアイドルじゃなくて嫌われ者になりたいの?」
山城はすました顔で那珂を軽くあしらう。
那珂「...白露型との仲が拗れないように、って気遣いまでしてくれた人を見捨てるなんて嫌だよ...」
521: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:42:39.80 ID:FvzkVLeNo
山城「...嫌だと言ったら?」
その返しには少し戸惑ってしまう。
しかし那珂は山城をもう1度信じると決意しているのだ。
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