522: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:44:44.71 ID:FvzkVLeNo
だが、ここで負けてはいけない。
自分の弱い心を見せたら、きっと山城はそれを理由に自身の味方など出来っこないと突き放すのだろう。
もしかしたら山城の言っていた「弱み」とはこの事なのではないか?
523: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:46:25.47 ID:FvzkVLeNo
山城「もうちょっと工夫すれば立派な艦隊のアイドルになれるわ」
那珂「え...?本当ですかっ!?」
那珂「...って、何ですか急に..。山城さん絶対そんな事思ってないでしょ...」
524: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:47:45.08 ID:FvzkVLeNo
那珂はすっかり舞い上がり興奮してしまっていた。
自分が先程まで山城の事を案じていた事など忘れたかのようにである。
山城「けれど1番の点はそこじゃないわ」
525: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:49:28.69 ID:FvzkVLeNo
那珂「じゃあ山城さんはファン1号だねっ!」
山城「いや別にファンってわけじゃないけど...」
那珂「何でよ〜!那珂ちゃんの歌、気に入ってくれたんじゃないの〜?」
526: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:51:14.50 ID:FvzkVLeNo
口ではそう言いつつも、山城と友達同士のような会話が出来ていることがとても嬉しい。
山城は意外と軽口を言うようだ。
それは勇気を出して話しかけていなければ絶対に気づかなかったであろう点である。
527: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:52:20.73 ID:FvzkVLeNo
山城「いやだからファンってわけじゃ...」
那珂「那珂ちゃんルールではファンなの!」
食い気味に返してみせた。
528: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:54:46.12 ID:FvzkVLeNo
山城「でもそれなら、貴方はちゃんと艦隊のアイドルを目指しなさいよ」
山城「私が艦隊の雰囲気を悪くする分、貴方がみんなを楽しませてあげて」
山城「どんな根深い闇も明るくさせる、艦隊の光になりなさい」
529: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:55:54.86 ID:FvzkVLeNo
山城「アドバイスよ。貴方はせっかく恵まれたアイドルらしさを持ってるのに活かせてないのよ」
那珂「どういう事?」
山城「どうせ歌う事自体が楽しいからファンが居なくてもアイドル活動を続けてるんでしょう」
530: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:57:09.74 ID:FvzkVLeNo
山城「貴方がアイドル活動でファンにしようとするべき対象は、もっと今に不安を抱えている子達だわ」
山城「そういう子達をターゲットに歌を披露したりすればいいのよ。「私が元気づけるから安心しろ」ってね」
那珂「なるほど...!」
531: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 22:57:57.70 ID:FvzkVLeNo
那珂「そっか!そうだよね、艦隊のアイドルってそういう人だよね!」
那珂のアイドルへの憧れが再び燃え上がった。
今度は漠然とした自身の理想形としての艦隊のアイドルではなく、文字通り“艦隊の”アイドルを目指そうと強く思い立ったのである。
532: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/27(土) 23:00:00.35 ID:FvzkVLeNo
那珂「“那珂”が“仲”を...。うん...!凄くいい!」
山城がたった今さらっと言った言葉は、那珂にとってはまるで魔法の言葉のように感じられたのだった。
那珂「那珂ちゃんのアイドル活動で艦隊のみんなが仲良くなれたらいいな!」
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