21: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:00:07.67 ID:Nn2yIfhz0
性根のせいか体質のせいか。
……あるいは、小学生の頃に遭った、あの事故のせいか。
ともかく私は布団の中を好み、過度な人付き合いを嫌い、ひどいサボり癖を持っている。
22: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:03:28.17 ID:Nn2yIfhz0
――しかし、しかしだ。
恩を返すだのなんだのと直接そど子に言えば、あいつは「ようやく気付いたようね!」と調子に乗るだろう。
23: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:07:54.01 ID:Nn2yIfhz0
「しかし、問題は、何を用意するかということだな」
「冷泉殿、なにか言いました?」
24: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:14:29.58 ID:Nn2yIfhz0
「甘味が……甘味が足りない……」
生徒会の仕事を手伝い早一時間。
25: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:15:46.31 ID:Nn2yIfhz0
校舎を出て、学園艦の艦内を下り、船舶科の生徒とすれ違う。
大洗のヨハネスブルグも初めは居心地が悪かったが、通い慣れた今となってはさほど気になるものでもない。
ドラム缶を囲んでたむろする連中も、私を目に留めてもひらひらと手を振るだけだ。
26: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:17:13.90 ID:Nn2yIfhz0
やがて目の前へメロンソーダが置かれ、すぐさまスプーンで天井に乗ったソフトクリームをすくった。
「ぉおお……」
27: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:18:53.57 ID:Nn2yIfhz0
「本当においしそうに食べるね」
「だっておいしいからな」
28: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:20:56.34 ID:Nn2yIfhz0
「なあに? 餞別ってえ、誰に渡すの」
いやに嬉しそうな顔で、隣からラムが割り込んでくる。
めんどくさい酔っ払いの登場だ。
29: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:24:32.57 ID:Nn2yIfhz0
「何を渡すんだ?」
「でっかい花束と写真立てえ。あたしは門出祝いなら大漁旗が良いって言ったんだけど、却下されちゃってさあ」
30: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:26:06.78 ID:Nn2yIfhz0
私が言うと、カトラスは呆れた様子で息を吐く。
「……まぁ、さっきも言った通り、こういうのは人それぞれ。しっかり自分の頭で考えな」
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