44: ◆Ava4NvYPnY[saga sage]
2018/11/03(土) 19:57:03.38 ID:1iL2fWn50
本物だ、と思った。
45: ◆Ava4NvYPnY[saga sage]
2018/11/03(土) 19:58:30.88 ID:1iL2fWn50
まゆ「どうかされましたか?」
時子「……なんでもないわ」
46: ◆Ava4NvYPnY[saga sage]
2018/11/03(土) 19:59:10.17 ID:1iL2fWn50
彼女は視線をそらさない。
まっすぐと私を見据え、
47: ◆Ava4NvYPnY[saga sage]
2018/11/03(土) 20:00:32.90 ID:1iL2fWn50
どうでもいい? 何を言っている。
自分が生きるこの世界そのものが、金と私欲を覆い隠すだけのはりぼてかもしれないのに?
48: ◆Ava4NvYPnY[saga sage]
2018/11/03(土) 20:05:34.57 ID:1iL2fWn50
――自分の中にあった違和感。
49: ◆Ava4NvYPnY[saga sage]
2018/11/03(土) 20:08:34.61 ID:1iL2fWn50
私は本物を着た人形だった。
本物がわかるだけの、ただの偽物に過ぎなかったのだ。
50: ◆Ava4NvYPnY[saga sage]
2018/11/03(土) 20:09:38.20 ID:1iL2fWn50
――――
――
51: ◆Ava4NvYPnY[saga sage]
2018/11/03(土) 20:12:18.50 ID:1iL2fWn50
ちひろ「トレーナーさんたちからの報告を聞いて、はじめのうちは冷や冷やしていたんですよ。間に合わないんじゃないかって」
ちひろ「だけど、突然歯車がかみ合ったみたいに良くなって……初めて舞台に立つ人とは思えないって」
52: ◆Ava4NvYPnY[saga sage]
2018/11/03(土) 20:20:08.26 ID:1iL2fWn50
ちひろ「その言葉、プロデューサーさんにも聞かせてあげたかったですね」
時子「そういえばあの豚は……私を置いてどこをほっつき歩いているのかしら?」
53: ◆Ava4NvYPnY[saga sage]
2018/11/03(土) 20:20:54.90 ID:1iL2fWn50
時子「……あなたも、本物なのかしらね」
ちひろ「何がですか?」
54: ◆Ava4NvYPnY[saga sage]
2018/11/03(土) 20:22:58.69 ID:1iL2fWn50
ちひろ「時子さんにお渡ししたあれ、実は……もともとプロデューサーさんが用意させていたものなんです。時子ちゃんが、きっと必要だって言ってくるだろうから揃えておいてくださいって」
ちひろ「半信半疑だったんですけど、本当に言ってきてくれたからびっくりしちゃいました」
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