【モバマス】時子「30mmの彼方から」
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51: ◆Ava4NvYPnY[saga sage]
2018/11/03(土) 20:12:18.50 ID:1iL2fWn50

ちひろ「トレーナーさんたちからの報告を聞いて、はじめのうちは冷や冷やしていたんですよ。間に合わないんじゃないかって」

ちひろ「だけど、突然歯車がかみ合ったみたいに良くなって……初めて舞台に立つ人とは思えないって」

時子「……初めて?」


私は、かつての自分の姿を思い出す。

赤いハイヒールを履いて財前の娘として名乗りを上げたときのことを。

ちょうどあれも、クリスマスイヴの日だったか。

あの日からずっと、私は演じ続けてきた。

取り巻く者どもが私にそうしたように、私も財前の人間として望まれるように演じていたに過ぎなかったのだ。

それに気付くまで9年だ。9年かかって、私はようやく、本物になれた。これが初舞台と呼べるほどの浅さはない。

時子「無様な姿なんて、見せるわけないでしょう」



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