29: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/08/10(金) 00:16:23.32 ID:OipDTOFK0
○
約束の時刻から五分遅れで私は美容院に到着した。
入り口であるガラス張りのドアには『勝手ながら、本日休業とさせていただきます』という貼り紙がしてある。
30: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/08/10(金) 00:16:49.80 ID:OipDTOFK0
○
「はい、バッグ預かるわね。ほら、座って座って」
31: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/08/10(金) 00:17:17.22 ID:OipDTOFK0
○
時折雑談を交えながらカットが進む。
32: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/08/10(金) 00:17:43.52 ID:OipDTOFK0
○
やがて、お姉さんが指を鳴らす。
33: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/08/10(金) 00:18:16.02 ID:OipDTOFK0
○
そうして、洗髪をしてもらって、セットしてもらってすべての工程が終了する。
34: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/08/10(金) 00:18:43.22 ID:OipDTOFK0
○
その後、レジで提示された金額はどう考えても安過ぎて、そこでもまた一悶着あった。
35: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/08/10(金) 00:19:14.56 ID:OipDTOFK0
○
オレンジに染まりきった空を、ゆっくりゆっくりと紫が侵食していく。
36: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/08/10(金) 00:19:40.86 ID:OipDTOFK0
○
メールで指定されていた集合場所に、私は三十分以上のフライングで到着した。
37: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/08/10(金) 00:20:06.95 ID:OipDTOFK0
○
「え、何か悪いことした?」
38: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/08/10(金) 00:20:32.91 ID:OipDTOFK0
○
「それじゃあ、行こうか」
39: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/08/10(金) 00:20:59.73 ID:OipDTOFK0
○
連れてこられたのは、ちょっと小洒落た居酒屋さんといった風貌のお店だった。
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