46:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:39:45.28 ID:eCrKDArS0
○
クリスマスイブ、ショッピングモールにて。
「凛ちゃん見て見て! これすっごくかわいくないですか?」
47:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:40:32.76 ID:eCrKDArS0
「えへへ、じゃあこれは凛ちゃんからのプレゼントってことにして……私も凛ちゃんに何かプレゼントしたいです♪」
「え? いいよ、べつに……」
「言いっこなしですよ! 凛ちゃんは何か欲しいもの、ないんですか?」
48:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:41:09.11 ID:eCrKDArS0
…………。
「わぁ、綺麗……」
「すごいイルミネーションだね。夜になればもっと綺麗なんだろうな」
49:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:41:53.11 ID:eCrKDArS0
「ふふっ やっぱり妬いてるんだ。かーわいー」
(こ、この小娘…… 犯罪的笑顔……っ 圧倒的小悪魔っ……!)
「わ、また凛ちゃん顔が怖くなってる。もう、ダメですよ。女の子なんだからもっと笑顔でいなくちゃ!」
50:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:42:42.52 ID:eCrKDArS0
…………。
「……ねえ卯月。最後にさ、あのお店で休まない?」
「いいですけど、その前にちょっと……御手洗い、行ってきていいですか?」
51:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:43:28.73 ID:eCrKDArS0
(ま、いいや。そろそろ卯月も戻って来る頃かな。 …………ん?)
――ざわざわ
(なんだろ、騒がしいな。どうしたんだろう)
52:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:44:05.08 ID:eCrKDArS0
「卯月」
「は、はい!」
凛はそう言って卯月の手をつかみ、強引にひっぱり出した。
53:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:44:59.83 ID:eCrKDArS0
「でも私……まだアイドルだった私のこと覚えてくれてる人がいて、ちょっと嬉しかったです」
凛はなんと言ったらいいか分からず、ただ一言
「……そっか」
54:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:45:47.94 ID:eCrKDArS0
また凛は、このクリスマスイブのデートを境にひそかに決意したことがあった。
曰く、「卯月の笑顔はわたしが守る。誰にも傷つけさせない」と。
かくして卯月の忠実な番犬、柴犬ならぬ渋犬が誕生したのであった。……
55:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:47:28.04 ID:eCrKDArS0
○
……さて、やや中途半端ではあるが、二人の出会いの物語はひとまずここで終わりとなる。
卯月と凛がその後どのように関係を深め、またすれ違い、成長して行くかということについては、
56:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:48:12.10 ID:eCrKDArS0
そうして二人がイチャつきはじめた瞬間である。
ふいに目の前に大きな影が立ちふさがった。
「あの」
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