56:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:48:12.10 ID:eCrKDArS0
そうして二人がイチャつきはじめた瞬間である。
ふいに目の前に大きな影が立ちふさがった。
「あの」
「ひゃいっ!?」
突然声をかけられた卯月は思わず悲鳴を上げる。
そこにはみるからに不審者然とした顔つきの男が、凛と卯月を威圧するように道を塞いで立っていた。
すると凛が間髪をいれず卯月を守るように立ちはだかり、男をキッと睨みつける。
「……あんた誰? もしかして卯月にまとわりついてるのって、あんたのこと?」
「…………」
男は黙ったまま凛と卯月を見下ろしている。
凛はそんな大男にもひるまず、しばらく睨み合いが続いた。
「……あの」
男は戸惑った様子で一度声をかけてみるが、凛はもはや取り付く島もなく、
「卯月にちょっとでも触れてみな。その頭の毛、一本残らず引っこ抜いてやるから」
すると男はさすがに恐怖したのか頭髪にサッと手をかぶせ、たじろいだ。
「分かったら二度と卯月に近づかないで」
しかし男は引かない。
そして何やら胸ポケットに手を入れたので、凛と卯月がハッと身を強張らせると……
「アイドルに、興味はありませんか」
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