58: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/08/08(水) 05:52:31.27 ID:4VsaTvqw0
「普段通りの、甘い匂い」
「は?」
59: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/08/08(水) 05:54:01.94 ID:4VsaTvqw0
「朋花の予測じゃ、効果はもう切れてるんだよな?
だったら俺から良い匂いがするだなんて、随分おかしな話じゃないか。
……分かるだろう? まだソイツの効き目は切れちゃいない」
60: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/08/08(水) 11:31:34.42 ID:4VsaTvqw0
必死に弁解する男の脳裏であの時のやり取りがフラッシュバックする。
そうして、彼の変化した鼻の下を見逃すような朋花ではない。
「プロデューサーさん? 嘘をつくと〜」
61: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/08/08(水) 11:32:49.91 ID:4VsaTvqw0
――観念した男から事の顛末を問いただすと、
天空橋朋花は聖母らしからぬ表情でプロデューサーを見つめていた。
それも厄災の種といえるリタンガルヤの醤油さしを手に持って。
62: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/08/08(水) 11:33:40.33 ID:4VsaTvqw0
ふふっ。少女の口角が鋭利に上がる。
醤油さしの口先から滴った数滴の液体が男の服に染みを作る。
「あら大変」これ以上ない白々しさで朋花が頬に片手をやった。
63: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/08/08(水) 11:35:06.47 ID:4VsaTvqw0
===
【五 遅出の莉緒は後の祭り】
その日、どうしても外せない用事があったために、
64: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/08/08(水) 11:36:28.52 ID:4VsaTvqw0
「ねぇ皆、私が来る前に何かあった?」
だが、莉緒の質問に答える者は誰もいない。
65: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/08/08(水) 11:37:05.95 ID:4VsaTvqw0
……それに、今日の彼女は一大決心をして劇場へとやって来ていたのだ。
莉緒は廊下に自分以外の人間がいなことを確認すると、
提げていたポーチから小さな小瓶を取り出した。
66: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/08/08(水) 11:37:49.22 ID:4VsaTvqw0
===
以上おしまい。素直に全編地の文で、R板で書けば良かったと少し後悔。
それに途中で大分間が空いて……。リベンジしたい。
とはいえおおまかな流れは予定通り。お読みいただきありがとうございました。
67: ◆NdBxVzEDf6[sage]
2018/08/08(水) 18:34:28.39 ID:GVYiYRpZ0
夜想令嬢か、莉緒ねぇ....
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R版期待してるよ、完走乙です
>>1
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