3:名無しNIPPER[saga sage]
2018/06/26(火) 13:51:00.23 ID:qjjR6slIO
そろそろ長考10分目を迎えそうな美也は盤面を見つめながうんうん唸っている。
いや、うん、ではなく、
「ん〜」
4:名無しNIPPER[sage]
2018/06/27(水) 02:41:17.98 ID:cTz1t/r6o
矢倉は終わった
5:名無しNIPPER[sage]
2018/06/27(水) 04:31:02.25 ID:ZsfHtLX4o
待ったはアリなんですか
なら気長に待ちます
6:名無しNIPPER[sage]
2018/06/27(水) 08:33:01.43 ID:+tikQ1xIo
気長に待つぜ
7:名無しNIPPER[saga]
2018/08/16(木) 05:05:51.54 ID:L1yWX6ECO
「はい、麦茶どうぞ。美也ちゃんも」
「すいません、いただきます」
「ありがとうございます~」
8:名無しNIPPER[saga]
2018/08/16(木) 05:38:05.86 ID:L1yWX6ECO
そんな深遠ぶったことを考えながら、対面のアイドル、つまり宮尾美也のオーディションのときの様子を思い出した。
応募したきっかけについて聞かれて、
「歴史の教科書に載りたいと思ったからです~」
9:名無しNIPPER[saga]
2018/08/16(木) 05:53:20.93 ID:L1yWX6ECO
「プロデューサーさん、打ちましたよ~」
その声で我に返り盤面に目をやると、どうやら銀を上げたようだ。
「おっ、その銀で俺をイジメる気だな?」
10:名無しNIPPER[saga]
2018/08/16(木) 06:07:37.01 ID:L1yWX6ECO
別に将棋を過大評価するつもりはないけれど、二人の人間同士の意思や感情やその他アレコレのやり取りの場として、将棋以上のものを俺は知らない。
だからこそ何百年もの昔から、名のある城の一間で、宿場町の茶屋で、夕暮れどきの縁側で、将棋は存在し続けてきたんだろう。
たとえばすべての局面が出尽くして先手必勝になったとしても。
11:名無しNIPPER[saga]
2018/08/16(木) 06:26:40.96 ID:L1yWX6ECO
二人の人間が盤面を挟んで向かいあい、脳の右か左かをフル回転させる。
一夜漬けの試験勉強でもなく悪徳商人の悪巧みでもない。
相手の玉を詰ますというその一点に向かって、思考力のすべてを注ぐ。
余分なものは何も無い。
12:名無しNIPPER[saga]
2018/08/16(木) 06:34:37.58 ID:L1yWX6ECO
そしてそれは素人の暇潰しでも変わらない。
十三手詰めの問題なんてとても解けないような素人でも、素人なりに思考をフル回転させる。
腕を組んでうんうん唸る。
「本質」や「人間」が顔を出す。
無意識のうちに。
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