8:名無しNIPPER[saga]
2018/08/16(木) 05:38:05.86 ID:L1yWX6ECO
そんな深遠ぶったことを考えながら、対面のアイドル、つまり宮尾美也のオーディションのときの様子を思い出した。
応募したきっかけについて聞かれて、
「歴史の教科書に載りたいと思ったからです~」
なんということを、三手どころか一億と二手先まで読みきったような顔で言われたもんだから、そこにいた全員の顔に!と?が大量に浮かんでいた。
まぁ、原因は社長がプロジェクトに付けたキャッチコピーのせいだったんだけども。
「将棋と囲碁、好きなの?」
履歴書に書いてあった渋い趣味について尋ねると、
「はい~。おじいちゃんに教わりました~。角の頭は槍で突け~、って。あれ?」
「どうしたの?」
「槍って駒、ありましたっけ?」
「たぶん香車のことじゃないかな…」
「あ~!ほほ~!なるほど~!」
まぁなんというか、オーディションの現場で大人たちを前にしても自分のペースを崩さない彼女に、大きな可能性を感じたわけだ。
少なくとも俺は。
だから宮尾美也は、アイドルとしてここにいる。
蒸し暑い事務所で、将棋を指しながら。
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