1: ◆hQrgpWdMp.[saga]
2018/05/15(火) 21:46:48.70 ID:TeqkJU5v0
リーシャがまた置いていかれたので初投稿です。
百合、地の文、メインストーリーのネタバレ注意
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2: ◆hQrgpWdMp.[saga]
2018/05/15(火) 21:47:32.94 ID:TeqkJU5v0
とある騎空艇の一室で重厚な碧い鎧に身を包んだ男性が、椅子に座って眠る12〜13歳ほどの少女の体を優しく揺すっていた。
「リーシャ」
「ふぁ……どうしたの、父さん?」
3: ◆hQrgpWdMp.[saga]
2018/05/15(火) 21:48:04.28 ID:TeqkJU5v0
静かだからだろうか、どことなく神秘的な雰囲気も感じる森の中をリーシャは1人歩き続けていた。
(剣の修練をと思ってたのに、魔物が全然出て来ない……)
修練のために魔物を探していたのだがウルフの1匹すら現れる様子がない。森の中さえ静かで平和だった。
4: ◆hQrgpWdMp.[saga]
2018/05/15(火) 21:48:35.63 ID:TeqkJU5v0
「剣の練習のために魔物を倒そうと思ってここまで来たの。でも、本当に出てきたら怖くて動けなくなっちゃって……」
少女に乞われ手を繋いで家路を歩く途中、リーシャは少女がなぜこんなところにいるのか尋ねていた。
「そうだったんですね。誰だって最初はそういうものですよ」
5: ◆hQrgpWdMp.[saga]
2018/05/15(火) 21:49:07.34 ID:TeqkJU5v0
堪えきれなくなってその場に泣き崩れてしまうリーシャ。
「お姉ちゃん!? どうして泣くの!? もしかしてさっき怪我しちゃった!?」
「違う……違うんです……嬉しくて……父さんの娘としてじゃなくて、私のことほめてくれたの……」
6: ◆hQrgpWdMp.[saga]
2018/05/15(火) 21:49:38.31 ID:TeqkJU5v0
ヴァルフリートからの許可はあっさりと降り、リーシャは父の用事が終わるまでの間ジータの家で暮らすことになった。
グランアインスで出る食事とは比べるべくもないがジータの心の籠った夕食を食べた後、2人は寝室に向かった。
「ベッドは1台だけなんですか?」
7: ◆hQrgpWdMp.[saga]
2018/05/15(火) 21:50:07.96 ID:TeqkJU5v0
次の日、田舎らしく質素だが暖かな朝食を共に食べたあとジータに乞われて剣の修行を付けることになったリーシャは、彼女を伴って森のまだ魔物が現れないほどの浅く開けた場所へ行き、木剣を使った模擬戦を行っていた。
「たぁっ!」
「踏み込みが足りませんよ」
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