遊び人♀「おい勇者、どこ触ってんだ///」
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249:名無しNIPPER[sage]
2019/05/27(月) 03:51:47.15 ID:4ovJX+48o
読み始めたときはまさかこんな熱い展開があろうとは思いもよらんかったわ
最終章期待C


250:今日はここまでです ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/05/28(火) 23:51:32.71 ID:AHhj4HuT0
 窓から差す月明かりが、舞い上がった埃を綺麗に照らしている。周囲を見渡すが、薄暗く部屋の全容を見渡すことはできない。

 唐突に、部屋の中にカツーンカツーンと乾いた音が広がった。音の反響具合を聞くに、相当に広い部屋だということがわかる。
 いや、いまはそれよりも、この乾いた音だ。一定の間隔で鳴り続けるこの音は、間違いなく何者かの足音であり。それも、少しずつ俺の方に近づいてきている。

以下略 AAS



251:名無しNIPPER
2019/05/29(水) 02:42:44.38 ID:lAkGJSRQo
このモノローグが垂れ流されていたら其れはそれで面白そう
おつおつ


252:今日はここまでです ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/05/29(水) 21:54:30.08 ID:ZukyNd5h0
 

 彼女の膂力は、俺のそれを僅かにではあるが確実に凌駕していた。
 ナイフを逸らそうと、もしくは押し返そうと渾身の力を込めているというのに彼女は微動だにしない。

以下略 AAS



253:名無しNIPPER
2019/05/29(水) 22:21:00.91 ID:lAkGJSRQo
すごく好きだ!
おつおつ


254:名無しNIPPER[sage]
2019/05/30(木) 23:56:26.37 ID:d2vjm0iDO

wktkが止まらない


255: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/06/02(日) 16:17:03.50 ID:NZ43uSLl0
 だが、今考えるべきは彼女の心境よりも目の前の大鎌だ。さすがに、何でできているかもわからない刃物に俺が今持ちうる耐性で対抗できるとは思えない。

 かといって、手段がないわけでは無い。こちとら、この体で長年戦ってきているのだ。耐性のない物との戦い方は心得ている。すなわち、耐性がつくまで可能な限り攻撃を受け続ける。炎魔将軍との戦いの中で、燃える刃耐性を身に着けた手法だ。多少のダメージをもらう覚悟さえもって臨めば、100%これで勝てる。


以下略 AAS



256: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/06/02(日) 16:17:29.97 ID:NZ43uSLl0
 片膝をつき、前傾姿勢をとる。膝とつま先に、全神経を集中し力を籠める。あとは、死ぬ覚悟だけだ。
 覚悟を決めるまで、そう時間はかからなかった。

 籠められた力を、まるで爆発させるかのように一気に解き放つ。雑念を全て取り払い、ただ前に進むことだけを考え地面を蹴る。彼女にたどり着くまで、ただの一歩も無駄にできない。全ての歩みに、ありったけの力を籠め、俺は加速していく。

以下略 AAS



257: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/06/02(日) 20:04:27.82 ID:NZ43uSLl0
 状況を理解するまで、少しばかり時間がかかった。俺は、自分自身の力を見誤っていたのだ。その膂力は、とうに人の域を超えていた。まさか、身体から頭をちぎり取るほどに増していただなんて思いもよらなかった。なにが「魔族は危険だ」だ。本当に危険なのは俺自身ではないか。

 驚きと、悔しさ、悲しさ、言葉に言い尽くせない様々な感情が俺の中でせめぎ合っている。俺は、どうすればいいのだ。俺、はどうするべきなのだ。この気持ちをどう表せばいいのか、俺にはわからなかった。そんなとき、どこからともなくすすり泣く声が聞こえてきた。

 ああ、そうだ。こんな時は、泣くしかないじゃないか。愛する人を、この手で殺してしまったのに涙の一つも流さないなんて、それこそ人ではない。……ん? ところで、泣いているのは誰だ?
以下略 AAS



258: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/06/02(日) 20:04:54.85 ID:NZ43uSLl0
 俺は、彼女にまかれたマフラーで彼女の目じりを拭いてやった。ズビズビ言っていたのだ、ついでに鼻もかんでやる。まるで子供をあやしているような、自身の様にふと笑みが零れ落ちた。そんな俺を見て、彼女もまた笑顔を見せる。


「勇者! うしろ!」

以下略 AAS



259: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/06/02(日) 20:05:31.52 ID:NZ43uSLl0
 息を切らして全力で駆けていると、部屋の一角に薄暗くもランプの灯に照らされたカウンターが見えてくる。カウンターには椅子が並べられ、奥の棚には酒瓶が並べられていた。大部屋の中に突然現れたその区画は、まるであの店。カクテルバー《ゾクジン》にそっくりだ。


「あそこにある酒で、私を酔い潰して! それで体は止まるはず!」

以下略 AAS



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