遊び人♀「おい勇者、どこ触ってんだ///」
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200:今日はここまでです。いつもありがとうございます。 ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/05/09(木) 21:58:57.23 ID:2o8X2YGF0

 そう、要は「慣れ」なのである。耐性の力に頼らずとも、慣れてしまえば俺は大丈夫なのだ。彼女に逃げられてしまった悲しみにだって慣れてしまえばいいのだ。……いやまて、俺は逃げられたのか? いや、そうじゃないはずだ。あの晩、俺たちは確かに愛し合った。不手際か?俺が、知らぬうちに何かをやらかしてしまっていたのか?突っ込む穴を間違えた?いやまて、だったら、彼女のことだ笑いながら許してくれる……はずだよな? いやいや、仮にそうだとしても。彼女が怒り心頭したとしてもだ。俺の前から、書置きすらなく急に消えることなんてことはないだろう。逃げられたというのは、妥当な推論から最も遠いところにあるはずだ。ならば、なぜ彼女は姿を消したというのだ。……第三者に攫われたとか? いや、いくら俺が女にうつつを抜かしていたといっても、寝ている隙に女を攫われて気づかないはずがない。伊達にも勇者なのだ、そこまで無能を晒すほどやわな男ではない。では、やはり、彼女は自身の意思で……。


 ああ、だめだ間に合わなかった。遂に、喧噪の夜が始まってしまった。そう、これだ。不安や不満、焦りや怒り。俺の中にあるありとあらゆる負の感情が、俺の意思とは関係なく思考の滑車をくるくるとまわすこの感じだ。止まらない思考から生み出される推測や、憶測は、更なる不安を呼び、その不安がまた思考を回させる。これが始まったら、もうおしまいだ。今晩もまた、俺は眠りにつくことはないだろう。
以下略 AAS



201:名無しNIPPER[sage]
2019/05/09(木) 22:37:05.82 ID:4L93rNi0o
おつおつ
勇者復活か


202:名無しNIPPER[sage]
2019/05/10(金) 10:51:26.62 ID:tlMiAUiDO

無粋でスマンが伊達を使うなら、伊達にも〜じゃなく、伊達に勇者を名乗っている〜とかにした方が良いかと



203:名無しNIPPER[sage]
2019/05/10(金) 12:15:33.06 ID:2AJt9e5po
いえ、誤字や誤用の指摘は助かります。ありがとうございます。


204: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/05/12(日) 10:49:10.93 ID:a8CCrCX80
 草木も眠る丑三つ時、俺は王都の南西、この国で最も広い流域を持つ大河の辺に立っていた。この地域には、背の高い倉庫がぎゅうぎゅうに敷き詰められており視界がまったく通らない。昼はともかく、夜間ともなれば人気もなくなり何かを隠すにはもってこいの場所なのだろう。巨大な川は、それだけで有用な交通路となる。王都に運び込まれる、もしくは持ち込まれる品の大半は、この倉庫街を経由するとも聞く。今回向かっている魔王軍の拠点も、他の地域から秘密裏に流れてきたムーンシャインを保管する秘密倉庫なのだろう。


 俺は、指先に熾した魔法の光で地図を確かめる。地図に従い、倉庫と倉庫の間の狭い路地を進んでいく。倉庫は、どれも似たような造りになっており地図がなければ完全に迷っていただろう。魔王軍の拠点は、そんな迷路のような道の一番奥にひっそりと建っていた。秘密なのはわかるが、こんな迷路の最果てに倉庫を設置して、いったいどうやって荷下ろしをしてるんだ……?

以下略 AAS



205: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/05/12(日) 10:49:38.32 ID:a8CCrCX80


 ごごごごご。大扉は、大きな音をたてながら少しずつ開いていく。すると、その音を聞きつけて倉庫の奥から男が出てきた。背が大きく、シャツの上からでもその屈強さが伺われるほど筋肉が張っている。なるほど、一見すると倉庫街で働く大男といったところだ。


以下略 AAS



206: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/05/12(日) 10:50:09.75 ID:a8CCrCX80


「今度、人間に化ける時はしっかり靴を履いておけ」


以下略 AAS



207:今日はここまでです ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/05/12(日) 10:50:52.20 ID:a8CCrCX80
 魔物たちの第二陣がやってきて、俺を取り囲んだ。先ほどの、戦いぶりをみて警戒しているのだろう。単なる力押しでは勝てないと踏んだのだ。しばしの膠着状態は、一人の男によって崩された。


「勇者め! ついにこんなところまで来たか!」

以下略 AAS



208:名無しNIPPER[sage]
2019/05/12(日) 13:34:26.23 ID:s2iT3OnXo
久々のバトルに興奮を隠せない
おつおつ


209:名無しNIPPER[sage]
2019/05/12(日) 20:46:46.30 ID:Y77BCRwDO

盛り上がってキタ!


210: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/05/14(火) 20:56:12.41 ID:X2S/KtAR0
 炎魔将軍の持つ刃から、ユラユラと揺らめく空気が昇っている。あの刃は、相当な熱を帯びているのだろう。その鋭さは、俺の骨すら断てるかもしれんと、思わず額から冷や汗が滴り落ちる。
 
 すると、まるで俺の恐怖を読み取ったかのように、炎魔将軍が先に動いた。地面を強く蹴り、一瞬で俺との間合いを縮めその炎の剣を横なぎに振るう。俺は、かろうじて後ろへ一歩退き剣をかわした。

 背後では、それを待っていたと言わんばかりにミノタウロスが斧を上段に構え待ち構えていた。無理な後退で体制を崩した状態では、斧を避けることは適わない。俺は、勢いそのままにミノタウロスに背中から突っ込む。懐に入られては、ミノタウロスも斧を振れまいという算段だ。
以下略 AAS



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