125:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 20:39:47.78 ID:A6rjc17z0
『あの後、プロデューサーさんと、お話したんです』
「プロデューサーさん……」
『私は、悔しかったんです。
美優さんが、一緒に出られなくなった事が……それが、私の不幸のせいである事も』
126:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 20:42:16.32 ID:A6rjc17z0
「わ、私が……?」
諦めた――確かに、アイドルとして出る事は、諦めざるを得ませんでした。
ですが、今さらどうこう出来るものでも無かったのです。
127:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 20:46:19.61 ID:A6rjc17z0
『いえ、美優さん……私の方こそ、勝手なことを言って、すみません』
ふぅ――と、気持ちを落ち着けるような、長い深いため息が電話口から聞こえました。
128:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 20:48:46.50 ID:A6rjc17z0
――――私は。
お世辞にも、プロデューサーとしての役目を、果たせているとは言えません。
ですが――。
129:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 20:51:10.98 ID:A6rjc17z0
『……はい』
しばしの沈黙の後、彼女のすすり泣きがようやく収まり、短くも力強い返事が聞こえました。
130:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 20:53:27.27 ID:A6rjc17z0
ふと、自分の携帯――正確に言うと、スマホケースに目が留まりました。
拾い上げ、それを何となしに見つめます。
131:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 20:55:32.50 ID:A6rjc17z0
逸話。
高いところへ登る習性。
132:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 20:57:18.46 ID:A6rjc17z0
22時半頃まで席を外します。
あと4割ほどあり、4時頃までに終えられるといいなぁと思います。
133:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 22:34:07.28 ID:A6rjc17z0
――――――。
――――。
134:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 22:35:47.64 ID:A6rjc17z0
――おーい、ミィちゃーん?
遠くでふと、彼女を呼ぶ声が聞こえました。
135:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 22:40:27.81 ID:A6rjc17z0
――この辺の人じゃないねぇ。どちらから来なさった?
「あ、えぇと……東京、です」
――東京からねぇ。ここは何も無くて退屈でしょう、ホッホッ。爺さんの田畑しかねぇ。
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