小日向美穂「神様にはセンチメンタルなんて感情はない」
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16:名無しNIPPER[saga]
2018/04/24(火) 22:33:05.57 ID:WQSNhX7B0
その日の夜、卯月ちゃんは私より先にマンションの部屋に戻っていた。

「おかえり〜、遅かったね」

お姉ちゃんはまるで一日中そこにいたみたいにソファに寝転がって雑誌を読んでいた。
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[saga]
2018/04/24(火) 22:33:44.01 ID:WQSNhX7B0
「帰り道は文香ちゃんに教えてもらったの」

「文香さんが?」

「うん。ありすちゃんに相談したんでしょ? それで文香ちゃんが美穂を探すのを手伝ってくれて」
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[saga]
2018/04/24(火) 22:34:20.79 ID:WQSNhX7B0
メリーゴーランド、観覧車、コーヒーカップ、ぐるぐる回るいろんな遊び。
2人の女の子は遊園地の乗り物をくまなく研究し、回るということについて考えました。

「回る、つまり回転するっていうのはどういうことだと思う?」

以下略 AAS



19:名無しNIPPER[saga]
2018/04/24(火) 22:35:05.53 ID:WQSNhX7B0

「……めでたしめでたし、ってこと?」

「ううん、まだ続きがあるんだ。そのあと2人の女の子は遊園地のなかで人ごみに流されて迷子になっちゃうの」

以下略 AAS



20:名無しNIPPER[saga]
2018/04/24(火) 22:35:48.93 ID:WQSNhX7B0



「卯月ちゃんは飴って好き?」

以下略 AAS



21:名無しNIPPER[saga]
2018/04/24(火) 22:36:28.77 ID:WQSNhX7B0
それからしばらくのあいだ楽屋では2人ぶんのひーひー言い合う声がひびいた。

私はとびきりすっぱいキャンディをなんとか口の中に押し込みながら言い訳をした。

「あのね、ちがうの、ほら私って緊張しいでしょ? だからリハの前にはいつもこれ食べて落ち着かせてるの、ねえ本当だってば」
以下略 AAS



22:名無しNIPPER[saga]
2018/04/24(火) 22:36:56.37 ID:WQSNhX7B0
「今度はもっと普通のお菓子もってくるね」

「あ、私もうちょっとそれ食べてみたいかも」

卯月ちゃんがそう言うので私は鞄に仕舞いかけたキャンディ爆弾の袋をおずおずと差し出した。
以下略 AAS



23:名無しNIPPER[saga]
2018/04/24(火) 22:37:40.39 ID:WQSNhX7B0
その日の歌番組で私たちは楽屋で起きた珍しい出来事を雑談風にしゃべった。
まあスポンサーのあれこれでたぶんカットされるんだろうけど、とりあえず収録はおだやかに進行していった。

それから私たちはテレビのなかで平和と愛についてうたい、たまに恋愛にまつわるひどく個人的な歌をうたった。

以下略 AAS



24:名無しNIPPER[saga]
2018/04/24(火) 22:38:20.19 ID:WQSNhX7B0
テレビ局から駅に向かうには万里の長城のすぐ横を通っていかなければならず、そのせいでここら一帯は見渡すかぎりに工事中の看板が立っているのだ。

万里の長城っていうのはまあ言ってしまえばスラングみたいなもので、あれの本当の名前はえーっと、なんだっけ。
なんとかベルトっていう覚えにくい名前だったのは覚えてるんだけど。

以下略 AAS



25:名無しNIPPER[saga]
2018/04/24(火) 22:38:52.74 ID:WQSNhX7B0
「まあ、私も答えを知ってるわけじゃないんですけど」

と前置きしてから、

「たぶんあの建物は天使と人間をつなぐ架け橋なんだと思うんです」
以下略 AAS



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