101: ◆kiXe9QcYqE[saga]
2018/04/19(木) 17:49:15.24 ID:k+y3Cfxv0
それからしばらく探し続けて、いよいよ途方に暮れたとき、一台の軍用車両が、スティングたちの近くで停まった。
アウル「おい、あれ!」
スティングたちが驚いたのは、それがザフト軍の車両だったということよりも、その車上に、探していた少女の姿があったからだった。
102: ◆kiXe9QcYqE[saga]
2018/04/19(木) 17:51:06.66 ID:k+y3Cfxv0
やがて車が軽くクラクションを鳴らし、赤い髪の少女は車の助手席に乗り込む。
シン「それじゃあ、自分たちはこれで」
少年も後部座席の扉を開けるが、ステラに服の裾を掴まれ、こちらを振り向く。
103: ◆kiXe9QcYqE[saga]
2018/04/19(木) 17:53:14.00 ID:k+y3Cfxv0
シン「俺はシン。シン・アスカ」
ステラ「シン…?」
シン「うん。…また会えるよ、きっと」
104: ◆kiXe9QcYqE[saga]
2018/04/19(木) 17:55:15.16 ID:k+y3Cfxv0
やがて車両が動き出し、それを追ってステラは二、三歩走った。
少年の方も、車上から顔を出して、ステラに手を振り続けていた。
車両が角を曲がり、少年が見えなくなっても、ステラはしばらく立ち尽くしたままだった。
スティングは、少年とステラが二度と出会わないことを祈った。
105: ◆kiXe9QcYqE[saga]
2018/04/19(木) 17:57:35.86 ID:k+y3Cfxv0
シンたちを宿舎まで送り届けて車を返し、自分も部屋に戻ろうとしていたアスランは、
テラスに見覚えのある人影があるのに気づいて足を止める。
アスラン「ハイネ…?」
106: ◆kiXe9QcYqE[saga]
2018/04/19(木) 17:59:14.22 ID:k+y3Cfxv0
ハイネ「しかし休暇中に遭難とは、ミネルバのエースくんもやることが派手だねえ。戦闘中に無茶しなけりゃいいんだけどな…」
ハイネ「もう、仲間が死ぬのは御免だぜ」
拳を握りしめるハイネに、アスランはなんと声をかけたものか迷ったが、ひとつだけ確かな答えがあった。
107: ◆kiXe9QcYqE[saga]
2018/04/19(木) 18:01:25.08 ID:k+y3Cfxv0
ハイネ「前の大戦のあと、おまえ…オーブにいたんだろう?」
ハイネ「オーブは地球連合軍と同盟を結んだ。今はオーブも地球軍ってことだ」
ミネルバがカガリをオーブに送り届けたあと、地球連合軍とオーブに挟撃されたことは聞いていた。
108: ◆kiXe9QcYqE[saga]
2018/04/19(木) 18:04:14.34 ID:k+y3Cfxv0
部屋に戻ったシンは、備え付けのソファーに腰を下ろし、ステラに貰った貝殻を掌で弄びながら、彼女に想いを馳せた。
出会って半日も経っていないし、交わした言葉も少ない。それでも、彼女のことを心の底から守りたいと思った。
信頼しきって、全てを委ねるようなステラの瞳は、シンを誇らしい気持ちにさせてくれた。
この子には、俺が必要なのだと。そしてきっと、俺にもこの子が必要なのだと思った。
109: ◆kiXe9QcYqE[saga]
2018/04/19(木) 18:06:08.92 ID:k+y3Cfxv0
今回はここまでとなります。
次回は多分戦闘シーンも書くことになるので時間かかりそうです。
110:名無しNIPPER[sage]
2018/04/19(木) 18:18:33.89 ID:R3/O5zVy0
なんか昔似たようなの見た気がする。
SEEDは懐かしいし好き。いろいろ言われてるけどキラとフリーダムも好きなので上手く書いてくれるとうれしいな。
111:名無しNIPPER[sage]
2018/04/19(木) 18:23:56.64 ID:UthX1hnp0
乙です。
次はダーダネルス海峡での戦いだけどハイネの処遇はどうなることやら
220Res/108.35 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20