75:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:42:51.92 ID:pV04h44/0
阿良々木「だけど!このままこんな所にいたらいつ呪いに襲われるかっ!」
忍野「じゃから落ち着けと言うておるじゃろ。今通報した所で、駆け付けた人間もこの敷地に入らざるを得んのじゃぞ?そうなれば其奴らも呪いに襲われる羽目になるぞ」
阿良々木「……だからって見殺しには____」
76:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:43:52.87 ID:pV04h44/0
忍野「やるなら今が絶好の機会じゃな。最悪妖怪大戦争になっても巻き込まれるのは儂らだけじゃ」
阿良々木「精々そうならないように頑張るよ、まだ死にたくはないし、お前を死なせたくもない」
忍野「かかっ。嬉しい事を言ってくれるわい。心配せんでも、お前様がやられたなら儂が仇を取ってやる。流石に全盛期の儂なら負けることは無かろうて」
77:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:45:26.46 ID:pV04h44/0
阿良々木「あれ?何だこれ」
先程まで少年が倒れていた辺りに、焦げた紙切れの様なものが落ちていた。
燃えかすにしては量があるので、ひょっとすると燃やす前はノート1冊分くらいはあったのではと思われる。
78:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:46:18.03 ID:pV04h44/0
忍野「取り敢えず、入るしかあるまい。これだけフルオープンにして歓迎モードなのじゃからな」
かかっ。と楽しそうに高笑いして見せるが、彼女の両手にはしっかりと妖刀心渡が握られていた。
いや、僕の分も出せよ。
79:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:47:19.13 ID:pV04h44/0
忍野「…むぅ。刀を握ったままではお前様を抱き締められない、刀を握らなければ儂を守れない」
阿良々木「何処までも自分本位なポエムになってる!?久保先生に謝れ!」
阿良々木「大体、怪異の王がお化けにビビるってどうなんだ?」
80:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:48:09.08 ID:pV04h44/0
忍野「確かに正論じゃが、このタイミングでは話を逸らした様にしか思えんぞ」
阿良々木「誤解を招く発言があったことは陳謝致します…が、発言内容については撤回すべき点は無いと存じております」
忍野「何処ぞの政治屋が口にしそうなセリフじゃの。なんじゃ、将来は議員にでもなって不倫報道されて破滅するのが夢か?」
81:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:48:53.27 ID:pV04h44/0
膝だけでなく、腰の辺りまでガクガク言わせながら入った割には、肩透かしを食った気分だった。
入っても物音一つせず、シンと静まり返っている。
僕としては、入った瞬間に髪の毛に巻き付かれたりだとか、真っ白なモノが目の前を横切ったりだとか、そう言ったある種の出落ちみたいなものを覚悟していたのだが。
出落ちどころか出ないし落ちない。
82:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:49:58.17 ID:pV04h44/0
忍野「気付いておるかの?」
忍はちらり、と視線を動かしながら問いかけてくる。
静かに首を振った。確かに違和感はあるが、それが何かまでは判らなかった。
83:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:52:02.70 ID:pV04h44/0
忍野「そうじゃな。恐らくお前様の感じたものと、儂の感じたものは同じじゃ」
忍に言われたから、そう感じるだけの気もするけれど。
しかしこれは、考えようによっては運が良いのかもしれない。
僕には集中しないと感じられない程度の存在という訳でもあるのだ。
84:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:52:57.16 ID:pV04h44/0
忍野「儂らがここの扉を潜ってから、すぐに現れた所を見るに、この部屋に何かあるだけかも知れんぞ」
阿良々木「じゃあこれ以上ここを捜索するのは……」
止めよう、と言おうとしたら膝を蹴られた。
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