15: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/02/08(木) 01:50:11.71 ID:1k4n5Mtx0
○
駅のホームで無機質なアナウンスが響く。
16: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/02/08(木) 01:50:54.01 ID:1k4n5Mtx0
○
何故かは分からないが、幼い頃に淡く描いた夢がフラッシュバックする。
17: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/02/08(木) 01:51:30.30 ID:1k4n5Mtx0
○
電車に揺られ、どう声をかけたものかと頭の中で何通りも何通りもシュミレーションを行う。
18: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/02/08(木) 01:51:59.77 ID:1k4n5Mtx0
○
遂に男が電車を降りた。
19: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/02/08(木) 01:52:33.16 ID:1k4n5Mtx0
○
アタシの考えた作戦は、こうだ。
20: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/02/08(木) 01:54:20.15 ID:1k4n5Mtx0
○
ポケットからコンパクトを出して、変わらず後方に男がいることを確認する。
21: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/02/08(木) 01:55:52.63 ID:1k4n5Mtx0
○
鞄から滑り落ちるのを装って、財布を地面へと落下させた。
22: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/02/08(木) 01:56:18.03 ID:1k4n5Mtx0
○
そのとき、革靴がとっとっとっとっ、と早いリズムでアスファルトと打ち合う音が聞こえた。
23: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/02/08(木) 01:57:05.36 ID:1k4n5Mtx0
○
こうしてアタシは、接点など何一つなかった芸能界への切符を手に入れた。
24: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/02/08(木) 01:57:55.48 ID:1k4n5Mtx0
○
男の呼んだタクシーに乗り、事務所なる場所に到着した。
25: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/02/08(木) 01:58:27.37 ID:1k4n5Mtx0
○
インターホンを鳴らし、しばらくしてがちゃりと扉が開く。
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