北条加蓮「運命的、あるいは作為的」
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23: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/02/08(木) 01:57:05.36 ID:1k4n5Mtx0



こうしてアタシは、接点など何一つなかった芸能界への切符を手に入れた。

つまるところ、アイドルにスカウトされた。

ただ落とし物を拾ってもらっただけに終わる可能性も十分にあった無茶苦茶な作戦だったけれど、どうしてか全てが思い通りになった。

名刺を渡されて、名前を聞かれて、簡単な説明を受ける。

そのあとで「まだお時間、大丈夫ですか?」と男が遠慮がちに聞くのを「大丈夫です」と食い気味に返す。

すると男はどこかへ電話をかけて、事の経緯を説明し始めた。

どうやら自身の事務所へと連絡しているらしかった。

「申し訳ありませんが、私はこれから行くところがありまして」

前置いて、男は携帯電話を操作しながら言う。

「うちの者が応対可能とのことですので、事務所の方へ行っていただくことって……」

またしてもアタシは「大丈夫です」と返した。



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