晶葉「できたぞ助手! アイドルがどんな暗示にもかかってしまうスイッチだ!」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/12/27(水) 11:26:59.32 ID:6dMOfYBX0
晶葉「できたぞ助手! アイドルがどんな暗示にもかかってしまうスイッチだ!」
P「さすがあきえもん! 人間が人間であるための自由意志すらその邪悪な思想の毒牙にかける! ああ、なんとおぞましき悪性! 忌まわしき頭脳! 良識という自制を失った好奇心は人権すらも蹂躙する! 晶葉……おそろしい子!」
晶葉「マッドサイエンティストA・Iに不可能はない! 勘のいい助手のことだ、すでに気づいていると思うが説明しよう! このスイッチは以前の催眠スイッチを改良したものである! 膨大な電力消費の関係で一度しか使えなかった催眠スイッチとは違い、今回の暗示スイッチは効果時間と効力を制限することで劇的な省エネを達成! ワンプッシュあたり二六円のコストで対象に暗示をかける!」
P「なんということだ……目についたアイドルに片っ端から暗示をかけても、ちっひに雑巾絞りされた財布が痛まないなんて!」
晶葉「ふはははは! 人のことを悪だのなんだの言っておいて、助手こそアイドルに暗示をかけるつもりじゃないか! さあ言ってみろ! アイドルに暗示をかけて一体何をするつもりだ!」
P「晶葉。お前はプレゼントの中身を知っていて開けるのと、知らずに開けるの、どっちがいい?」
晶葉「……ふむ、後者だな。予想もつかないサプライズとは時として個人の人生すら変えうるものだ。ならばここは何も言わずにこのスイッチを助手に託そうではないか。せいぜい有効活用してくれたまえ!」
P「大願成就! 大願成就!」
晶葉「汝の意志することを行え、それが法の全てとなろう」
――屋上
P「ヒャッハー! 見つけたぞほたるぅ!」
ほたる「えっ……ええっ!? プロデューサーさん、どうして上から……ここ屋上ですよ……?」
P「そんな些細な問題はどうでもいい。それよりほたる、また一人で泣いてたのか」
ほたる「その……すみません。昔のことを思い出しちゃって……気にしないでください。少ししたら平気ですから……」
P「なんだお前。まだ自分が疫病神だと不幸を伝染させるんだとか考えてるんじゃないだろうな?」
ほたる「だって事実じゃないですか……何回も事務所が倒産してるし、歌鈴さんはバナナで転ぶし……そもそもプロデューサーさんだって、公園で私をスカウトして、その直後に……」
P「おう、あれか。泣いてるほたるに最高の笑顔で名刺を渡して、颯爽と立ち去っていく背中を見せようとしたら、道路に飛び出してきた子供を避けようとしたトラックに轢かれたやつな。あれは痛かったわ」
ほたる「笑い事じゃないです……目の前で見てて、本当に死んじゃったと思ったんですからね……?」
P「あの時のほたるは、本当に世界が終わったみたいな顔してたからな」
ほたる「それ、比喩じゃありませんよ……? 私に手を差し伸べてくれた人が……幸せになろうって、そう言ってくれた人が、舌の根も乾かないうちに轢かれたんですよ……? どうかしないほうがどうかしてます」
P「まあな。でも今だから言えるが、あのとき事故に遭ったのは仕方ないことだと思ってる」
ほたる「どういう、ことですか……?」
P「日本人が一年間で事故に遭う確率は大体0.9%っていわれてるんだが、それに対して人と人が出会う確率は二十四万分の一らしい。パーセントに直すと0.00000416%だ。つまり俺はほたるに出会ったことで、その日の運気を使い果たしてしまったんだな。むしろトラックにふっとばされたあとで、さらに対向車線の車に轢かれなかったことが奇跡といえる」
ほたる「そう……でしょうか?」
P「そうなんだよ。俺は白菊ほたるをスカウトできた時点で勝ち組なんだ。自分ではどうしようも出来ない、不運という理不尽にも負けない心を持った女の子。自分が幸せになるよりも、ファンの人たちを幸せにしたいと願う女の子。そんなほたるの手を引っ張ることが出来た。みんなの前で、歌って、踊って、笑えるアイドルだって、ステージの上で証明することができた。
なあ、ほたる。ほたるは不幸じゃない。親御さんがいて、俺がいて、仲間がいて、ファンがいる。さっきも言ったが、人と人が出会う確率はミラクルなんだ。同じ時代に生まれて、同じ言葉を話して、こんなふうに手を取り合うことができる。そう考えれば人生は奇跡の連続だろ? これまでも、これからも。ワッツ・ワンダフル・ワールドってやつさ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/12/27(水) 11:28:12.01 ID:6dMOfYBX0
ほたる「凄いですね。プロデューサーさんは、いつだって私に勇気をくれる。大切なものを与えてくれる。お仕事も、友達も、衣装だって……本当になんでも出来て……」
P「ほたる……?」
ほたる「そんなプロデューサーさんに、私は何が返せるんでしょうか……? 両手で抱えきれないくらいの幸せを受け取って……でも、私は一握りの幸福すら返せない……! みんなみんな、私なんかよりずっとずっと綺麗で、可愛くて……歌も上手くて、ダンスだって……それに比べて私は……なにも、できなくて」
以下略
AAS
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名無しNIPPER
[saga]
2017/12/27(水) 11:30:34.43 ID:6dMOfYBX0
晶葉「できたぞ助手! アイドルとイチャイチャできるスイッチだ!」
P「さすがあきえもん! イチャイチャとはつまりコミュニケーションであり、社会性動物である人間において円滑なコミュニケーションとはあらゆるパフォーマンスを向上させるマジカルステッキ! 意思疎通の精度に比例して情報伝達の質と量が向上し、それに伴い生産性が上がって相対的に労働時間が短縮される! 心と心が通じ合う素晴らしき効率社会! すり減ることしかできない社会の歯車たちに潤滑油という潤いがもたらされ、行き違いも摩擦もなくなってみんなぬるぬるハッピーハッピー! 日本のGDPを底上げする発明を前にして、俺はいま猛烈に感動している!」
晶葉「マッドサイエンティストA・Iに不可能はない! というか助手の労働社会に対する不満が漏れ出ていて興味深いな。このスイッチがうまくいったらそういう方向性で研究を続けるのも一興か」
以下略
AAS
4
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/12/27(水) 11:31:57.88 ID:6dMOfYBX0
晶葉「なるほど。これがイチャイチャなのか」ニギニギ
凛「いや違うでしょ」
P「違うのか?」ニギニギ
以下略
AAS
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名無しNIPPER
[saga]
2017/12/27(水) 11:33:10.59 ID:6dMOfYBX0
P「よし見るか」
凛「待って」
晶葉「なんだ、凛。さては生粋のマッドサイエンティストである私が猫好きだと知って驚いてるのか?」
以下略
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6
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名無しNIPPER
[saga]
2017/12/27(水) 11:34:35.70 ID:6dMOfYBX0
晶葉「しかし助手、動画が終わってから気づいたのだが……二人ともイチャイチャしてないな」
P「いわれてみれば」
以下略
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7
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/12/27(水) 11:37:11.13 ID:6dMOfYBX0
美嘉「い、いくよ……? …………に、にゃあ……///」
P「違うぞ、美嘉。もっと動画をよく見ろ。猫は羞恥心なんて感じてない。ただただ撫でられたいという顔をしているだろう? 飼い主に愛されたいというパッションがあの猫を突き動かしているんだ。あの表情を見ろ。美嘉も無心になれ。何も考えるな。俺のことだけを考えろ」
美嘉(プロデューサーのことだけを……? プロデューサーの身体……アタシを抱きしめてくれる……プロデューサーの腕……アタシを支えてくれる……プロデューサーの手……アタシを褒めてくれる……プロデューサーの目……アタシを見守ってくれる……プロデューサーの声……アタシを励ましてくれる……プロデューサー……プロデューサー……!)
以下略
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8
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/12/27(水) 11:37:48.68 ID:6dMOfYBX0
晶葉「できたぞ助手! アイドルがおしゃぶり大好きになるスイッチだ!」
P「さすがあきえもん! ここ最近はクリスマスパーティーの準備やらなんやらで、イマイチ様子を見れなかったからどうしているのかと心配していたが、とうとう頭のほうがどうかしてしまったようだね!? クリスマスが無事に終わってほっとした俺の心の空隙を衝くように、そんな物騒なものを作ってしまうのはどうしてなのかな!? かなァ!?」
晶葉「マッド・サイエンティストにA・Iに不可能などないと証明するために! そこに発想と意欲と材料と工具があれば私は私の力を使うことをためらわない! 恐れない! 振り返らない! 制作に必要なのは清水の舞台から飛び降りるが如き思い切りの良さ! そして気づいたら三日間徹夜していた私の勢いはもはや天を衝かんばかりである!」
以下略
AAS
9
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/12/27(水) 11:38:55.94 ID:6dMOfYBX0
晶葉「ほらもっと詰めろ。私が入れないだろうが」
P「晶葉が無理やり入ってくるぅ……39kgしかない美少女が密着してくるぅ……書類送検されちゃう……」
以下略
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10
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/12/27(水) 11:40:40.94 ID:6dMOfYBX0
晶葉「…………zzz」
P「本当によく寝てるな……このままじゃまずいし、たぶんおしゃぶりを抜いたら起きるよな?」
晶葉「……ん……んぅ……ちゅっ、ぽっ」
以下略
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