79: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 01:06:29.17 ID:Qezuh/qr0
「い、一撃…………」
あれだけいた狸が、もういない。
総崩れになって逃げ帰っちゃったか。車に轢かれてなきゃいいけど。
80: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 01:07:17.63 ID:Qezuh/qr0
これにて対狸、地上作戦は終了。
海際にカブを停めて、その辺の自販機から買った熱いお茶をみんなで開ける。
81: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 01:07:58.33 ID:Qezuh/qr0
―― 熊本上空 ブリッツェンのソリ
私達はブリッツェンちゃんに乗り、海老原の狸との空中競争を続けていました。
82: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 01:08:47.51 ID:Qezuh/qr0
「あ、あの瓶はっ!!」
「友よ、秘術の真実を!?」
(訳:知ってるの、美穂ちゃん!?)
83: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 01:09:49.12 ID:Qezuh/qr0
ほんの湯呑一杯分のスピリアルが茶釜に入って。
次の瞬間、「ごうぅうぅうんっ」と物凄いエネルギーが膨れ上がるのを感じました。
――また引き離される!!
84: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 01:10:23.45 ID:Qezuh/qr0
次の瞬間、座敷が加速しました。
「ひゃあっ!?」
85: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 01:11:14.95 ID:Qezuh/qr0
「…………ふん。落ちるとも怖がらんで飛んできおったか。その根性だけは褒めてやってもよか」
「うぅ……!」
86: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 01:11:56.46 ID:Qezuh/qr0
「……どうして……そんなに、人間が嫌いなんですか!?」
狸は良くも悪くも能天気で好奇心旺盛、人間の暮らしにも興味津々。それが普通です。
だというのに、ここまではっきり恨みを持つのは、やっぱり何かされたからにしか思えません。
87: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 01:12:39.69 ID:Qezuh/qr0
―― 地上 熊本港
周子「――そういえばさ。いっこ釈然としないことがあって、あたしなりに色々考えてたんだけど」
88: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 01:13:30.86 ID:Qezuh/qr0
―― 熊本上空 空中座敷
「――そして生まれたのが、菜帆じゃ」
89: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 01:14:01.06 ID:Qezuh/qr0
「むぅ!?」
「だって、好きなんだもん! 好きになっちゃったんだもん!」
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