73: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/15(月) 22:18:16.25 ID:fuyrxnpG0
国王「勇者の役割は、邪を退けるだけでない。国を繁栄させる、豊穣の使徒でもある。勇者よ、余は貴様が生まれたことに感謝しよう」
側近「陛下、あの者を勇者と認めてよろしいのですか!」
国王「瞳の五芒星を見せられた以上、認めぬわけにはいくまい。先代勇者が腰に佩いていた聖剣をここに持ってこい」
74:名無しNIPPER[sage]
2018/01/15(月) 23:14:56.69 ID:T2KiNX2DO
乙
75: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/16(火) 18:16:51.19 ID:HmufLlVDO
undefined
76: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/16(火) 18:19:26.48 ID:HmufLlVDO
歓声が落ち着いたところで、国王は重々しく口を開いた。
国王「勇者、貴様を二代目バルフ候に任ずる。ただし」
側近「なりませぬ! 勇者とは言え、どこの馬の骨とも知れぬ町人に爵位を与えては、上流貴族や高級役人の反感を買いますぞ。それに」
77: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/16(火) 18:21:05.19 ID:HmufLlVDO
国王が立ち去ると、観衆も波が引くように広場から離れていった。だが、熱気はまだ残っている。
壇上から降りた勇者に、間諜が真っ先に飛びついた。
間諜「カッコよかったです、勇者さん! 思わず見惚れちゃいましたぁ! いや〜、聖剣ってホントすごいですね〜!」
78:名無しNIPPER[sage]
2018/01/17(水) 00:39:53.48 ID:9UNqp9H3o
乙
79:名無しNIPPER[sage]
2018/01/17(水) 01:03:29.49 ID:C7IXfn8DO
乙
80: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/19(金) 20:31:40.46 ID:J6JjSiGRO
夜。勇者は先代勇者の館から出ると、両手を上に突き出し、気持ちよさそうに背伸びした。そよそよと初夏の風が吹く。既に、あちこちの草むらで虫達の演奏会が始まっているようだ。
勇者「いつ聞いても飽きないな。虫の声は」
夕食の後、書斎で軍師と話し込んだ。戸籍の確認、資力調査、医療保険制度の刷新。先代勇者の治世と差別化を図るために、勇者も軍師も躍起になって様々な案を出し合った。
81: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/20(土) 12:45:05.97 ID:/CUsXBBs0
二人は手を繋いで暗い夜道を歩いた。妹の手は温かった。
いや、自分の手が冷えていたのかもしれない。身体も、心も、冷えている。
勇者の妹「綺麗……」
82: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/20(土) 13:11:25.22 ID:/CUsXBBs0
〜翌朝〜
先代勇者の首と手足が盆に乗って、卓の上へ運ばれた。
蠅が飛び交っている。どこに卵を産み付けようか、迷っているかのようだ。
腐りかけた肉の臭いにつられて、野犬も集まってきた。
83: ◆EpvVHyg9JE[sage]
2018/01/20(土) 13:13:46.45 ID:/CUsXBBs0
ここでプロローグは終了となります
勇者が魔女と一緒に旗揚げして、金持ちと頭脳を味方につけて、叛乱の拠点を奪い取った
という流れです
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