19: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/15(金) 14:46:47.78 ID:sMyet7Na0
町から少し離れた小高い丘の上に、黄金色の宮殿が煌々と輝いていた。先代勇者の屋敷だ。
勇者「ついに先代勇者と対面する日が来るんだな……」
魔王を倒した人物。一生目にすることはないと思っていた、お伽噺の中の英雄。
20: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/16(土) 17:26:38.03 ID:J5eINESa0
門をくぐり、花畑に挟まれた小道を歩く。
先代勇者の屋敷には二つの門があるのだ。
一つは花畑を鑑賞する小道へ繋がる門、もう一つは屋敷の中へ繋がる門。
最初の門は誰でも無料でくぐることができるが、二つ目は身分を証明するものが無ければ入れない。
21: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/16(土) 17:56:44.30 ID:J5eINESa0
門番に通行証を見せ、第二の門をくぐった。くぐった瞬間、金色の光が全身を包み込む。眩しい。
壁が、床が、天井が、純金でできている。安っぽい金箔などではなく、一切混じり気のない純金。
一体どこの鉱山からここまで大量の金を掘り出したのか。掘り出すのにいくら費やされたのか。どれほどの民を酷使したのか。
勇者は周囲の純金が為政者の手垢で汚れた醜い物のように思えた。
22: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/16(土) 18:41:13.37 ID:J5eINESa0
応接間に通された。
大きなソファが二つ、水晶製のテーブルを挟んで置いてあった。ソファには既に小柄な男が座っていた。
手入れのなっていない金髪、目の下にくっきり浮かんだ隈、そして積み上げられた書類の山。
もしやこの少年が先代勇者の傍に仕えている『知恵者』なのか。
23: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/16(土) 19:49:21.84 ID:J5eINESa0
先代勇者「魔王討伐の命を受けて旅立ってから、何年が経っただろうか」
魔女「七年、くらいかな」
先代勇者「かつての仲間は息災か?」
24:名無しNIPPER[sage]
2017/12/16(土) 20:39:30.30 ID:Mw30Zv4SO
勇者、腐ってしまったがそれが間違いだと思ってるな
25:名無しNIPPER[sage]
2017/12/18(月) 09:19:39.25 ID:gd53D+3DO
乙
26: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/18(月) 20:49:44.78 ID:x6tdeWhGO
先代勇者「魔女、対魔族戦が終わってからバルフの町で魔法学校の教授になったんだってな? 順調か? 君の適当な性格だと、何だか心配だ」
再び先代勇者が話題を変えた。
魔女「そこら辺は流しでこなしてるよ。キミの言う通り、適当にね〜」
27: ◆EpvVHyg9JE[sage]
2017/12/18(月) 20:51:47.03 ID:x6tdeWhGO
次に来た時だ
凡ミス多くてスマソ
28:名無しNIPPER[sage]
2017/12/18(月) 23:01:56.24 ID:LdBLk2xDo
あ、そう。一生懸命頑張ってね
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