3:名無しNIPPER[sage]
2017/11/12(日) 17:04:07.60 ID:PAb0ZZtSo
傷つくことには慣れていた。
負けることには慣れていた。
笑われることには慣れていた。
手を前に突き出す。
4:名無しNIPPER[sage]
2017/11/12(日) 17:05:41.41 ID:PAb0ZZtSo
がこんっ、と乱暴に事務所の扉が開かれてスーツの男の人が転がり込むように入ってくる。
彼の顔色は青く、荒い息を吐いている。
「響子っ、響子は居るかぁッ!」
5:名無しNIPPER[sage]
2017/11/12(日) 17:08:18.36 ID:PAb0ZZtSo
数年分、数十年分の情動が私の心臓の鼓動を加速させるのが分かる。
――なに、なんなんでしょうか。らっきー?なんかこう、朝からやったーっ!って感じででいいんですか!?
五十嵐響子、らっきぃでいですか!?
あぁっ、でもこんな骨ばった抱き心地の悪い体でいいの、いいのかなぁっ?
6:名無しNIPPER
2017/11/12(日) 17:09:05.81 ID:PAb0ZZtSo
――それは、祈るように、願うように。
「……教えてくれ、響子。今朝の、お天気お姉さんは……トロールだったよな。ぎっとりと肌に染みた脂とそれに貼り付いた傷んだ髪……なぁ、あれは……ウェザートロールとかそういう種類の怪物、なんだよな……?」
「あの女巨人の……持ってたフリップが……対比するとお子様ランチの旗サイズに見えるんだ……、お子様、ランチの……」
7:名無しNIPPER
2017/11/12(日) 17:09:37.88 ID:PAb0ZZtSo
一旦ここまで(冷静になってしまった顔)
8:名無しNIPPER[sage]
2017/11/12(日) 17:30:16.00 ID:fa7S+4tmo
………………………ハッ!? お、乙
9:名無しNIPPER[sage]
2017/11/12(日) 18:25:05.55 ID:I67BOUZGo
期待
10:名無しNIPPER
2017/11/12(日) 21:24:12.77 ID:PAb0ZZtSo
「大丈夫だ。安心して欲しい。俺は大丈夫だ……大丈夫だ……大丈夫だよ。そうだよ、俺が大丈夫にしなくちゃ……」
虚ろな瞳をしたプロデューサーはぼそぼそ、と呟いてます。
ど、どうしましょう。
11:名無しNIPPER[saga]
2017/11/12(日) 21:25:31.08 ID:PAb0ZZtSo
「……一ヶ月?」
「えっ、あ、はい」
ぱくぱくと、プロデューサーは口を開いて、閉じてを繰り返し、絞り出すように言葉を吐き出そうとする。
12:名無しNIPPER[saga]
2017/11/12(日) 21:26:17.86 ID:PAb0ZZtSo
「オムライスに描いたのは……なんだったか……」
少しだけ額に指を当てて、「あぁ、そうだ」と呟いてからプロデューサーは顔をあげる。
「確か、コアラだ」
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