4:名無しNIPPER[sage]
2017/11/12(日) 17:05:41.41 ID:PAb0ZZtSo
がこんっ、と乱暴に事務所の扉が開かれてスーツの男の人が転がり込むように入ってくる。
彼の顔色は青く、荒い息を吐いている。
「響子っ、響子は居るかぁッ!」
髪はぼさぼさ、普段は物好きにも普段には几帳面に剃っていた髭も僅かに伸びていた。
寝起きでスーツだけ纏ってきた、と言われても納得の装いで格好いい。
普段からそうならばいいのに。
まぁ、そうじゃくても好きなんですけど。
というか、もはや執着の域に達しているといってもいいかもしれない。
彼は事務所を見渡すように視線を向け、私を見つけたのか真っ直ぐこちらに駆けてくる。
ソファーに座る私と視線を合わせる。
彼……というか、プロデューサーさんは私を眺めて瞳に涙を浮かべていた。
「よかった、……よが……っだぁ!おまえは、ふつうで、本当に、よかったぁ!」
「ひゃっ!?」
背中にプロデューサーの熱を感じる。
気がつけば私は正面からプロデューサーに抱きしめられていた。
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