9: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/25(月) 23:25:45.77 ID:53XBMd0+0
===2.
劇場で時間潰しをしていると、たまたま顔を見せたアイドルが
プロデューサーに一声かけて行くこともある。例えばそう、今の如月千早がするように。
10: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/25(月) 23:28:23.96 ID:53XBMd0+0
「では、プロデューサー? 私に手伝えることがあれば、なんでも遠慮せず言ってください。
私もこの劇場……765プロ劇場のために何かしたいんです」
「あっ、それなら話が繋がった」
11: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/25(月) 23:30:56.68 ID:53XBMd0+0
「一枚一枚、気持ちを込めて書くよーに」
釈然としない表情で色紙と闘い始めた千早にそう言って、プロデューサーは机のスマホを手に取った。
画面のアイコンをタッチして、先ほどまで遊んでいたゲームの続きを再開する。
12: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/25(月) 23:32:39.88 ID:53XBMd0+0
「全く、ちゃんとお仕事してくださいよ。……い、一応、やればできる人なんですから」
「だからさ、そのやる気が出ないって話でね……」
13: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/25(月) 23:34:19.49 ID:53XBMd0+0
「それで、相手は静香がしてくれるのか? 確かそっちも、明日はオフだったハズだよな」
すると静香は虚をつかれたようにしどろもどろ。
14: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/25(月) 23:35:34.42 ID:53XBMd0+0
「――で、お嬢さんはわざわざなんの用だい?」
扉を入ってすぐの壁際。静かに佇んでいた志保が、彼の問いかけに口を開く。
15: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/25(月) 23:38:04.07 ID:53XBMd0+0
プロデューサーから目を逸らして、志保が恥ずかしさを誤魔化すように呟いた。
そんな彼女に、咳払いで気持ちをリセットしたプロデューサーが聞きなおす。
「だからホントに悪かったって。……それで、用事の方はなんなのさ?」
16: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/25(月) 23:40:53.05 ID:53XBMd0+0
「あっ、そうだ」
するとドアノブに手をかけた状態で、志保が思い出したように彼に向かって振り向いた。
17: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/25(月) 23:42:28.96 ID:53XBMd0+0
……そうと決まれば話も早い。
手元の企画書をまとめるような振りをしつつ、プロデューサーは彼女の登場を身構えて待った。
18: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/25(月) 23:43:56.78 ID:53XBMd0+0
「美也、美也か……。美也だったか」
「はい、宮尾の美也ですよ〜。ところでプロデューサーさん、聞いてください〜」
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