15: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/25(月) 23:38:04.07 ID:53XBMd0+0
プロデューサーから目を逸らして、志保が恥ずかしさを誤魔化すように呟いた。
そんな彼女に、咳払いで気持ちをリセットしたプロデューサーが聞きなおす。
「だからホントに悪かったって。……それで、用事の方はなんなのさ?」
すると志保も、いつもの調子で腕を組み。
「それは……。あの、プロデューサーさん。来週のスケジュールなんですけど、少し相談に乗ってもらいたくて……」
「来週の? 構わないぞ」
言って、プロデューサーが「話してみろよ」と身を乗り出す。
だが志保は、小さく笑って首を横に振ると。
「別に、今すぐにとは言いません。時間がある時でいいので、お願いします」
「だからさ、今なら時間がタップリあって――」
「でも、頭が動かないんですよね?」
志保の放った一言に、プロデューサーが「ぐっ」と言葉を詰まらせた。
そんな彼の反応を見て、志保がニヤリと意地悪そうに笑う。
「そんな頭で組まれた予定じゃ、ブッキングが怖くて使えません。
それに今日は、私も用事がありますから。……そうですね、明日ならなんとか空けられます」
「えっ、でも明日はさっき話してたけど――」
「聞いてます。お仕事、お休みなんですよね。ちょうど良かったじゃないですか」
そうして志保はスタスタと、部屋の出口に向かって歩き出した。
そんな彼女を、「お、おい志保!?」とプロデューサーが慌てて呼び止める。
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