244:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:12:18.40 ID:1qpUpdjR0
◆◆◆
季節は流れる。
夏は過ぎ、気が付けば秋の暮れ。
245:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:13:50.66 ID:1qpUpdjR0
困惑しながらもページを捲る。
該当の記事には、高垣楓と芸能関係者の男が一緒に居る写真が何枚も載っていた。
男は、同じ事務所に所属するプロデューサーだ。
目の前に居る男性とは別の仕事を請け負っているプロデューサー。
246:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:14:58.59 ID:1qpUpdjR0
――実は、元は担当のアイドルとプロデューサーだった。
――過去に、恋愛関係であったが、事務所の都合で分かれた。
元関係者やら過去の関係やら、まったく根も葉もない話題が延々と書かれている。
よくまあ、ここまで出鱈目を書けるのかと楓も呆れるほどであった。
247:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:15:26.23 ID:1qpUpdjR0
「ふふっ、はじまるよ――世界で一番素敵な恋が」
その声は、誰にも聞こえなかった。
「世界中の人が納得する恋の始まりだよ」
248:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:16:26.83 ID:1qpUpdjR0
◆◆◆
――『ばけもの』は育つ。
「――と言うことで、このお話は事実ではありません」
249:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:17:34.89 ID:1qpUpdjR0
◆◆◆
ある日のこと、楓は事務所で不自然に汚れた白いシャツを見つけた。
首筋に、赤いシミが付いている。
250:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:18:20.71 ID:1qpUpdjR0
◆◆◆
数日後、プロデューサーが倒れた。
原因は過労だった。
251:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:20:38.90 ID:1qpUpdjR0
◆◆◆
プロデューサーが倒れた後も、楓は仕事を続けた。
「ファンの皆さんを、不安にしたくありません」
252:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:21:34.07 ID:1qpUpdjR0
「申し訳ありません」
会うなり、深々と頭を下げて謝罪の言葉を口にする。
「いえ、顔をあげてください」
253:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:23:08.39 ID:1qpUpdjR0
◆◆◆
「すごいなあ、ファンの前ならちゃんと個人的な感情は抑えるんだ」
「やっぱり『高垣楓』は素敵だ! どんなことになっても応援するよ」
254:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:24:13.51 ID:1qpUpdjR0
◆◆◆
その年のクリスマス、珍しく都心にも雪が降った。
夕暮れの空に、白い光が舞う。
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