【モバマスSS】世にも奇妙なシンデレラ
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241:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:08:28.98 ID:1qpUpdjR0
 まるで造り物のような容姿の少女が居た。
 透き通るような白い肌。金色の瞳に金色の髪が夜の闇に浮かんでいる。
 それは、不確かな灯りの下では人形と錯覚してしまう程に異様だった。

「世界中の人々が祝福する、素敵な恋をしたくありませんか?」
以下略 AAS



242:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:09:37.94 ID:1qpUpdjR0
◆◆◆

 翌日、高垣楓は同僚の川島瑞樹に、夜の出来事を語った。

「楓ちゃん、いくらなんでも不用心じゃないの?」
以下略 AAS



243:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:10:58.41 ID:1qpUpdjR0
「そうそう。でも、世界中が認める恋だったら、素敵よね」

 それでも、一人の女性として恋に焦がれることはあった。
 もし仮に、世界中が認めてくれる恋があるとしたら――それは、アイドルにも許されるだろうか。
 そんな、都合のいい考えが昨夜の楓の内にもあった。
以下略 AAS



244:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:12:18.40 ID:1qpUpdjR0
◆◆◆

 季節は流れる。
 夏は過ぎ、気が付けば秋の暮れ。

以下略 AAS



245:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:13:50.66 ID:1qpUpdjR0
 困惑しながらもページを捲る。
 該当の記事には、高垣楓と芸能関係者の男が一緒に居る写真が何枚も載っていた。

 男は、同じ事務所に所属するプロデューサーだ。
 目の前に居る男性とは別の仕事を請け負っているプロデューサー。
以下略 AAS



246:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:14:58.59 ID:1qpUpdjR0
 ――実は、元は担当のアイドルとプロデューサーだった。
 ――過去に、恋愛関係であったが、事務所の都合で分かれた。

 元関係者やら過去の関係やら、まったく根も葉もない話題が延々と書かれている。
 よくまあ、ここまで出鱈目を書けるのかと楓も呆れるほどであった。
以下略 AAS



247:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:15:26.23 ID:1qpUpdjR0
「ふふっ、はじまるよ――世界で一番素敵な恋が」

 その声は、誰にも聞こえなかった。

「世界中の人が納得する恋の始まりだよ」


248:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:16:26.83 ID:1qpUpdjR0
◆◆◆

 ――『ばけもの』は育つ。

「――と言うことで、このお話は事実ではありません」
以下略 AAS



249:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:17:34.89 ID:1qpUpdjR0
◆◆◆

 ある日のこと、楓は事務所で不自然に汚れた白いシャツを見つけた。
 首筋に、赤いシミが付いている。
 
以下略 AAS



250:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:18:20.71 ID:1qpUpdjR0
◆◆◆

 数日後、プロデューサーが倒れた。
 原因は過労だった。

以下略 AAS



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