「藤原肇がそれを割る日」
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9:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:25:45.54 ID:pXJ6Ifkk0
 夕美さんがスカウトされた理由は、分かります。

 とても綺麗で可愛らしく、笑顔が眩しい人なので、アイドルにはピッタリだと思います。

 一方、私は岡山の山奥で、土を練ってきたに過ぎません。
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:27:53.26 ID:pXJ6Ifkk0
 同期生ということもあり、一緒になれる機会も多かった私達は、再会してすぐに打ち解けました。


 夕美さんは、慣れない東京での私の暮らしを助けてくれます。

以下略 AAS



11:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:30:37.27 ID:pXJ6Ifkk0
 レッスンも、夕美さんと一緒でした。

 先生のご指導は、時に厳しくもありましたが、夕美さんはいつも私を褒めてくれます。

「肇ちゃんってさ、何だかすごく要領が良いよね」
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:33:58.11 ID:pXJ6Ifkk0
 初めて人前に出たお仕事は、先輩の方々のバックダンサーでした。

『レイジー・レイジー』という、一ノ瀬志希さん、宮本フレデリカさんのお二人による、地方営業のお手伝いです。

 お二方は、お仕事中だけでなく、行き帰りの車の中でも、とても個性的で愉快な人です。
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:36:43.47 ID:pXJ6Ifkk0
 この時から、私と夕美さんは、二人で一組として認知されていました。


 相性、というものはあるようです。

以下略 AAS



14:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:39:12.43 ID:pXJ6Ifkk0
「何か喋らなきゃー、沈黙が怖いよーって、勝手に暴走しちゃってんのは私なんだしさ。
 肇ちゃんがいなかったら、きっと私、色んな人を困らせてるよ」

「いえ、私こそ、夕美さんにばかり働かせてしまって悪いなぁと」

以下略 AAS



15:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:42:02.31 ID:pXJ6Ifkk0
 夕美さんは、都内のマンションに一人暮らしでした。

 お部屋に入ると、夕美さんらしい可愛い小物ばかりです。それに、とても良い匂い。

 いいえ、これは――どれも、お花?
以下略 AAS



16:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:48:05.98 ID:pXJ6Ifkk0
「というわけで、肇ちゃんにはこれから私のフラワーアレンジメントを手伝ってもらいます」

「フラワーアレンジメント?」

 あまり聞き慣れない言葉に小首を傾げる私に、夕美さんは得意げに鼻を鳴らしました。
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:49:36.97 ID:pXJ6Ifkk0
「あっ……」

 熱っぽく語った自分に気づき、夕美さんは紅潮させた顔を伏せ、手を振りました。

「続けてください」
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:51:23.55 ID:pXJ6Ifkk0
「ふむふむ。じゃあ改めて……始めましょっか」
「はい」

 そう言ってみたものの――。

以下略 AAS



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