「藤原肇がそれを割る日」
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76:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 23:48:25.86 ID:pXJ6Ifkk0
 4月になり、学校も新学期が始まりました。

 アイドルである私がどのクラスになるのかは、校内の先生や生徒達にとって、高い関心事でもあったようです。

 昨年、仲の良かった子達とは――良かった、同じクラスです。
以下略 AAS



77:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 23:50:44.89 ID:pXJ6Ifkk0
「トレーナーさんが心配していたぞ。あんなに集中力の無い肇は初めて見るって」

 椅子から立ち上がり、Pさんは私の前で少し屈んで、私の顔を心配そうに見つめました。

「調子悪いようなら、無理しなくていいぞ? 俺から他の子達に代役頼むから……」
以下略 AAS



78:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 23:53:37.41 ID:pXJ6Ifkk0
 その日のお仕事は、旅行雑誌に使われる写真の撮影でした。

 普段着のまま、等身大の女子大生としての快活な格好で臨む夕美さん。

 一方、それとは対照的に、私は着物姿です。
以下略 AAS



79:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 23:57:58.95 ID:pXJ6Ifkk0
「?」

 スタッフさん達が、バタバタと慌ただしく動き回っているのが見えます。

 準備は終わっているので、こちらはいつでも撮影は可能なのですが――。
以下略 AAS



80:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 23:59:37.38 ID:pXJ6Ifkk0
「そうは言われましてもぉ……今日来てくれるカメラさん、なかなか忙しくてですねぇ。
 今日中に撮らないともう原稿の納期にも間に合わないんすよ」

「こっちだって、今日は外せない大事な用事が……!」

以下略 AAS



81:名無しNIPPER[saga]
2017/08/18(金) 00:03:38.73 ID:dZyp/T120
「! …………ッ! ……」



 遠くでスタッフさん達が奔走する声を聞きながら、スタジオの隅の椅子に腰を下ろし、ジッと堪えます。
以下略 AAS



82:名無しNIPPER[saga]
2017/08/18(金) 00:05:33.70 ID:dZyp/T120
「いや、勘弁してくださいよ! もうこっちスタンバってんすよ!?」

 スタッフさんが必死に電話で誰かと話しています。

 非常に、良くないことが起きているのは、傍目にも明らかです。
以下略 AAS



83:名無しNIPPER[saga]
2017/08/18(金) 00:09:47.93 ID:dZyp/T120
 私は、席を立ちました。

 えっと声を漏らすスタッフさん。慌てて、夕美さんが私の肩を手で押さえます。

「私達……いいえ、私にとって、どうしても譲れないんです。今日だけは。
以下略 AAS



84:名無しNIPPER[saga]
2017/08/18(金) 00:15:49.19 ID:dZyp/T120
 どうしようもなく身勝手なのは、分かっています。

 信用を売り物にするこの業界で、依頼された仕事を放って私用を優先させたと知れ渡ったらどうなるのかも。

 でも、逸る気持ちが、どうしても抑えられません。私は――。
以下略 AAS



85:名無しNIPPER[saga]
2017/08/18(金) 00:20:16.85 ID:dZyp/T120
「へ……?」


「いや、呼ばれたから来たんやん」

以下略 AAS



86:名無しNIPPER[saga]
2017/08/18(金) 00:22:41.09 ID:dZyp/T120
「ほれほれ、時間無いんでしょ? 肇ちゃん、さっさと脱げ〜い!」
「えっ、うえぇ!?」
「ここはCGプロが誇るナンバー2和服美人のシューコちゃんに任されよう。ちなみに高いよ?」

「よいではないか☆よいではないか」
以下略 AAS



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