276: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/09/18(月) 23:13:51.51 ID:a0En00hS0
三式弾と空対空ミサイルによる十字砲火で大きなダメージを負っていたとはいえ、未だ此方を遙かに上回る規模を保っていた敵の艦載機群。それを、かつて中国や太平洋の大空を舞ったレシプロ機が尋常ならざる数的不利を物ともせずに食いちぎり蹂躙する。
四分五裂した敵群体はムルマンスクの空から逃れようと試みた。F-35やA-10は友軍相撃を避けるため攻撃を停止して包囲網を解いており、三式弾も一時的に打ち止めとなっている。空間は広く空き、離脱軌道を取ることは難しくない。
が、ゼロ戦を始めとした帝国海軍が誇る名機達はそれを許さない。
277: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/18(月) 23:45:01.07 ID:a0En00hS0
………百数十メートル彼方の唇の動きを読める程度には我が輩は自分の視力に自信があるが、流石に“海軍”側の航空隊の損害の有無は目測で判断することは難しい。
しかしながら逆説的にいえば、“仮に出ていたとしても目算では気づけないレベルの損害”しか受けていないとも言える。
(メメФωФ)(僥倖であるな)
278:名無しNIPPER[sage]
2017/09/19(火) 11:01:56.09 ID:JaH+YxAA0
おつおつ
頭が良すぎるからこそ慮外の事に足元を掬われたりするしなあ…
279: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/20(水) 20:04:28.29 ID:zaZUfR/t0
(メメФωФ)「クソとは心外である。我が輩は“海軍”准将としての職務を全うしているに過ぎん」
( T)「あぁそうだろうな准将殿」
ぴくりと、奴が担いでいる矛が揺れた気がした。
280: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/20(水) 20:32:16.18 ID:zaZUfR/t0
undefined
281: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/20(水) 20:35:56.44 ID:zaZUfR/t0
( T)「杉浦六真は常に先を見据えて、二手三手どころじゃなく一仕事が“終わった後”やら“その次の仕事”のことまで考えながら動く。俺含め脊髄で目の前の敵ぶっ倒してるだけの下っ端組なんかとは比べものにならないぐらい広い視野で判断を下す人間だ。
でもな、その“視野”から見える景色はお前にしか解らねえんだよ」
我が輩の肩に、奴の左手がぽんっと軽く置かれる。
282: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/20(水) 22:33:57.39 ID:zaZUfR/t0
それにしても、随分と自分の部下となった艦娘達に入れあげたものだ。奴が“海軍”に入ることになったいきさつを知る身としては、その事には少し驚きざるを得ない。
否、寧ろ“だからこそ”なのか。………まぁ、考察の意義は大いにありそうだが今すべきことではないので後回しにする。
(メメФωФ)(………)
283: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/20(水) 23:01:36.08 ID:zaZUfR/t0
後世に世界が、そして日本という国が残っていたとして、歴史家達が“海軍”という組織について紐解いた時我が輩の諸行を見てなんと言うだろうか。程度の差はあれ、碌な評価ではないことはおそらく間違いあるまい。
「【Ghost】叢雲、到着したわ!損傷は軽微、まだまだ戦えるわよ!」
(メメФωФ)「よし!各位再度の進撃用意!椎名、白兵装備の点検を全員にもう一度徹底させろ!」
284: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/20(水) 23:34:31.90 ID:zaZUfR/t0
2017?4/23
基礎訓練期間を終えて、今日から私も正式に海上自衛隊付の「艦娘」として大洗鎮守府に着任することになった。基本は警備府での哨戒任務からと聞いていたのだが、私は成績が優秀だったそうでいきなり通常規模の鎮守府勤務だ。
285: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/20(水) 23:49:49.95 ID:zaZUfR/t0
2017/5/18
近隣の警備府に用事があり早朝哨戒の帰り際に立ち寄ったのだが、門番が所謂“双子”で少し面食らった。
アレほどそっくりな兄弟というのはなかなかお目にかかれない、雷と電も真っ青だろう。
少し立ち話をしてみたが、なかなか愉快な奴等だった。今度酒でも酌み交わしてみたいものだ。
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