ある門番たちの日常のようです
1- 20
276: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/09/18(月) 23:13:51.51 ID:a0En00hS0
三式弾と空対空ミサイルによる十字砲火で大きなダメージを負っていたとはいえ、未だ此方を遙かに上回る規模を保っていた敵の艦載機群。それを、かつて中国や太平洋の大空を舞ったレシプロ機が尋常ならざる数的不利を物ともせずに食いちぎり蹂躙する。

四分五裂した敵群体はムルマンスクの空から逃れようと試みた。F-35やA-10は友軍相撃を避けるため攻撃を停止して包囲網を解いており、三式弾も一時的に打ち止めとなっている。空間は広く空き、離脱軌道を取ることは難しくない。

が、ゼロ戦を始めとした帝国海軍が誇る名機達はそれを許さない。

背後から食らいつき、下から突き上げ、友軍機と共に挟撃し、正面から堂々と打ち掛かり、まるで太った鳩を撃ち落とすみたいに容易く敵機を狩っていく。

確かに、圧巻の光景だ。同じ“海軍”に所属する身として彼女らの練度をよく知り、斎藤のように幾度か似たような光景に居合わせている者さえそれに目を奪われる程度には。

ましてやロシア軍兵士各位は初見である。ただでさえ「巨大な怪物を笑顔で蹴り砕く重巡艦娘」やら「非ヒト型とはいえ深海棲艦を白兵戦で殺戮する人間の部隊」やら「ドデカイ矛をぶん回して生ける軍艦を三枚卸にする変態筋肉塊」やらを見せられ続けている彼らはとうとう理解力が擦り切れてしまったらしく、今にも「君はドッグファイトが得意なフレンズなんだね!」とでも言い出しかねない表情で誰もが空を見上げていた。

(メメФωФ)「Caesarより提督各位、“本番”はこの後である。

ベルゲンより進撃中の敵増援艦載機群到達まで一〇分を切った、速やかに“狩り”を中断し戦闘態勢を取れ。燃料や弾薬の残が怪しい機の補給も忘れるな」

《《《了解》》》

無論、肝心の瑞鶴達は“手慣れたもの”でこそあれ油断はない。此方から指示が飛ぶや【Helm】達を追い回していた艦載機達は殆どがその動きをピタリと止め、上空で編隊を組み直し更なる敵の襲来に備えていく。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
484Res/548.20 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice