蜂はお花のなかに(オリジナル百合)
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33:名無しNIPPER[saga]
2017/09/03(日) 11:53:08.77 ID:uPmb6hplO
翌朝、目の上が痛かった。
たぶん、うつ伏せか、変な姿勢で寝たんだろう。
寝返りとか打てなかったはずだし。

机の上に湯気の立つ目玉焼きが置かれていた。
以下略 AAS



34:名無しNIPPER[saga]
2017/09/03(日) 12:02:07.48 ID:uPmb6hplO
お酒とタバコの匂い。
いつもと違う香水の匂い。
どこで誰と会って来たかは分からない。
でも、どうして会うのかは分かる。

以下略 AAS



35:名無しNIPPER[saga]
2017/09/03(日) 12:18:32.89 ID:uPmb6hplO
そうやって、お母さんは色々な勘違いをして、真実を知って、何度か泣いて、でも、懲りずに繰り返す。
真実は、いつも残酷だものばかりだ。
スッピンになっても可愛いらしい母も席に着き、私たちは食卓を囲む。

「いただきまーす」
以下略 AAS



36:名無しNIPPER[saga]
2017/09/03(日) 12:41:49.77 ID:uPmb6hplO
学校に行って、まさみに念押しして、買い物行って、と脳内のメモに記す。

「みすず、何か他に欲しい物ある? おやつとか」

「お菓子は、あまり食べないの」
以下略 AAS



37:名無しNIPPER[saga]
2017/09/03(日) 12:58:31.98 ID:uPmb6hplO
母とみすずに見送られ、学校に向かった。
変なの。
あの家がどんどん知らないものになっていく錯覚。
学校に着いた時、私の顔を見て、まさみが言った。

以下略 AAS



38:名無しNIPPER[saga]
2017/09/03(日) 13:04:18.46 ID:uPmb6hplO
「まさみも、知らなかった方が身のためだよ」

まさみの瞳が開かれる。

「悪役っぽい」
以下略 AAS



39:名無しNIPPER[saga]
2017/09/03(日) 13:13:50.01 ID:uPmb6hplO
それでから、悪役にもお母さんがいて、妹がいて、ちっさくてボロい家がある。
みんな、そのボロい家での生活を守るために頑張ってたりするんだ。
私のことじゃない。何かのドラマの話しだ。
私のことじゃないから。

以下略 AAS



40:名無しNIPPER[saga]
2017/09/03(日) 13:25:36.79 ID:uPmb6hplO
外にも出ずに、植物と戯れるなんて、貴族みたい。いや、お姫様か。
友だちに心配されることもないし、
あれを買おうこれを買おうって悩むこともない。
ガサっと袋が揺れた。

以下略 AAS



41:名無しNIPPER[saga]
2017/09/03(日) 13:30:52.42 ID:uPmb6hplO
家に帰ると、カーテンがわずかに開いていた。
はっとなって、急いで帰る。
窓辺にいたのは、お母さんだった。

「もお、焦ったじゃん……」
以下略 AAS



42:名無しNIPPER[saga]
2017/09/03(日) 13:41:57.91 ID:uPmb6hplO
「……ねえ、これ」

植物の鉢を渡す。

「可愛い〜」
以下略 AAS



43:名無しNIPPER[saga]
2017/09/03(日) 14:06:41.89 ID:uPmb6hplO
私のお父さんは、どっかの県議会議員だって言ってた。
本当か分からないし、会った事あるらしいけど、覚えてもいない。
でも、イケメンだったらしい。
それは嘘じゃないと思う。
月末になると、いっつもぎりぎり生活できるくらいのお金が通帳には入っていて。
以下略 AAS



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