37:名無しNIPPER[saga]
2017/09/03(日) 12:58:31.98 ID:uPmb6hplO
母とみすずに見送られ、学校に向かった。
変なの。
あの家がどんどん知らないものになっていく錯覚。
学校に着いた時、私の顔を見て、まさみが言った。
「何、怒ってるの」
「怒ってない。でも、昨日の帰りの事には怒ってる」
「やっぱり怒ってるんじゃん」
まさみの腕を引っ張って、耳元で母から言われた通りに説明する。
「あの」
「あのもでもも、聞かない。首を縦に振ってくれたらいいの」
と言って、私はまさみの頭部を両手で掴んで無理やり頷かせた。
「でもさ、かほ、たぶん……それ」
「言わないで」
「分かってるなら、なおさらやばいじゃん。大きな過失とかってレベルじゃないじゃん」
まさみが刑事ドラマでかじった様な知識で言った。
「いやだよ、新聞の一面にかほが写るのとかさ」
「私だって、嫌だよ」
嫌だけど、私に何ができるの。
私にできるのは、みすずの参考書を買ってくるくらいだよ。
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