5: ◆ULqTtBUL.k[saga]
2017/07/23(日) 02:27:50.82 ID:jWGgUzWko
そう言いながら、楓さんの顔が近づいてくる。
心なしか、いつもより赤味を帯びているように思えた。
それがアルコールのせいなのか、はたまた別の理由からか。
もはやそれを考えるほどの余裕は残されていない。
6: ◆ULqTtBUL.k[saga]
2017/07/23(日) 02:29:17.60 ID:jWGgUzWko
どうする。どう返す。このまま同棲するしかないのか。
いや待てお前はプロデューサーだぞ。断るべきだ。
でもこんな機会もう来ないかもしれないんだぞよく考えろ。
7: ◆ULqTtBUL.k[saga]
2017/07/23(日) 02:30:07.69 ID:jWGgUzWko
楓「それでは、乾杯っ」
P「乾杯」
楓「んっ……はぁ……やっぱりお酒は美味しいですね」
8: ◆ULqTtBUL.k[saga]
2017/07/23(日) 02:31:16.53 ID:jWGgUzWko
気が付けば、自宅の寝室で微睡んでいた。
横にならず、ベッドの側面に背中を預けていたのを不思議に思い、振り返って寝床の主を確認する。
予想はしていたが、そこではよく見知った女性がすやすやと寝息を立てていた。
9: ◆ULqTtBUL.k[saga]
2017/07/23(日) 02:32:44.12 ID:jWGgUzWko
「というか、まだ返事をしてないのか俺は……」
10: ◆ULqTtBUL.k[saga]
2017/07/23(日) 02:34:17.07 ID:jWGgUzWko
自己紹介が苦手だと、そう言っていた。
初めて飲みに行ったとき、思っていたよりお茶目であることを知った。
旅館の部屋でひとり酒をしていたら、日本酒片手に突撃してきた。
11: ◆ULqTtBUL.k[saga]
2017/07/23(日) 02:35:16.07 ID:jWGgUzWko
12: ◆ULqTtBUL.k[saga]
2017/07/23(日) 02:36:15.85 ID:jWGgUzWko
突然ぐいと引っ張られて、たまらずベッドに倒れ込んだ。
横並びになり、目と目が逢う。あの宝石のような瞳がこちらを見据えている。
13: ◆ULqTtBUL.k[saga]
2017/07/23(日) 02:37:35.77 ID:jWGgUzWko
「これで晴れて両想いですね」
「そ、そうなりますね」
14: ◆ULqTtBUL.k[saga]
2017/07/23(日) 02:38:23.19 ID:jWGgUzWko
「そもそも、どうしてそこまで同棲にこだわるんですか」
「楽しそうじゃないですか、同棲」
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