33:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 19:51:12.66 ID:3uv3ojMy0
市原家は処刑人の家系であった。
その歴史は古く、かつての平安の介錯人まで辿ることができるという。
市原仁奈は、そんな市原家の末裔であった。
34:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 19:53:16.58 ID:3uv3ojMy0
だがある時、
刑後の斬首体を初めて見た仁奈が
驚くべき言葉を発した。
35:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 19:56:20.17 ID:3uv3ojMy0
その一環として、彼女は英信流を学んだ。
斬首を執行する際の、技術修得のためである。
道場でも仁奈は、人とあまり交わることができなかった。
36:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 19:58:08.84 ID:3uv3ojMy0
ある時、仁奈と美玲は道場の帰り道で
ひどい土砂降りに遭った。
幸い市原家が道場の近くにあったので、2人は慌てて駆け込んだ。
37:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 19:58:45.08 ID:3uv3ojMy0
仁奈がより深い尊敬を彼女に向けたのは、言うまでもない。
38:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 20:00:11.64 ID:3uv3ojMy0
しかしある時、勘定奉行に勤める美玲の母が、
多額の横領の疑いで捕縛された。
町奉行はその罰として、早坂家一門を斬首の刑とした。
39:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 20:00:45.08 ID:3uv3ojMy0
しかしある時、勘定奉行に勤める美玲の母が、
多額の横領の疑いで捕縛された。
町奉行はその罰として、早坂家一門を斬首の刑とした。
40:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 20:02:56.30 ID:3uv3ojMy0
市原仁奈は刑場で早坂美玲と再会した。
美玲は白襦袢を来て、目隠しをされていた。
その身体はがちがちと震えていた。
41:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 20:03:56.62 ID:3uv3ojMy0
美玲は、もう1つ頼みごとをした。
「このまま、正面から斬ってほしい」
仁奈はそれを承諾した。
42:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 20:06:05.15 ID:3uv3ojMy0
だが刑を見守る両親は、
仁奈と、そして美玲の好きなようにさせた。
仁奈は両手で顔を覆い、涙を拭った。
43:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 20:07:39.49 ID:3uv3ojMy0
他の刑務が美玲の死体を検分すると、
首が身体から落ちずに、両断されていた。
仁奈は神速で繰り出される居合の軌道を、
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