211: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/01/12(火) 02:04:48.50 ID:sot8cAHCo
「……ぁあああああっ!!」
銃形態に移行させた神機をアラガミの顔面に押し当て、残留していたオラクルを全て吐き出す。
油断しきっていたアラガミは思わぬ反撃に戸惑い、煙を上げながら後ずさった。
212: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/01/12(火) 02:06:48.47 ID:sot8cAHCo
……私、何でこんなになるまで頑張ってたんだっけ。
初めは空を見られたら十分で、それさえ終えたら、適当な所で野垂れ死んでやろうと思っていた。
それでも少しだけ、勿体無くて。
未練がましく神機使いを続けている内に、"感応種"が現れた。
213: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/01/12(火) 02:09:15.73 ID:sot8cAHCo
あっさりと、膝が折れる。
視界も霞がかってきた。
そのまま、血と吐瀉物の混ざり合った汚水に突っ伏そうとする私の身体を、何者かが抱きかかえる。
暖かい感触に、柔らかな心地。
214: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/01/12(火) 02:12:08.98 ID:sot8cAHCo
隊長の株落とし編終了
2無印のラーヴァナだいきらい(主に地底の雷のせいで)
215:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[sage]
2016/01/12(火) 02:17:44.36 ID:v4LIsVbj0
乙、毎回楽しみにしてます
ナナと二人でラーヴァナ三体は嫌な思い出
216: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/01/15(金) 02:18:48.77 ID:8XG5BsF8o
◇
沈んでいく。
音も光もない中を、ただひたすらに。
217: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/01/15(金) 02:21:01.67 ID:8XG5BsF8o
……そう、ただ、それだけ。
今まで接してきた者達と比べるまでもなく、大した境遇じゃない。
でも、私にはそれだけの事が、とてつもなく大きくて。
過去の自分をいくら否定しても、生き方は変えられなかった。
218: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/01/15(金) 02:25:26.05 ID:8XG5BsF8o
◇
――目を覚ませば、そこはアナグラの病室だった。
周囲はカーテンに仕切られていて確認できないけど、以前にも見覚えがある。
起き上がり、着せ替えられた患者衣を肌蹴させてみれば、先の戦いでの傷や痣は痕すら残っていなかった。
219: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/01/19(火) 01:36:20.33 ID:Z5yxWWDco
「やあ、ちょうどいいところに。少し話がしたくてね」
支部長室に入ると、デスクにうず高く積まれた書類の山から、榊博士が顔を出した。
220: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/01/19(火) 01:38:11.58 ID:Z5yxWWDco
「……死傷者の方たち、は」
ここまで作業を進めながら会話に応じていた榊博士が、その手を止める。
椅子から立ち上がり、私の正面まで来ると、重々しく口を開いた。
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