映画の脚本を書いて、ひとりの女の子と出会った話。
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47:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 23:52:13.02 ID:e+s7r/2n0
「……実を言うと、はじめは出るつもりはなかったんです」
「え?」俺は思わず彼女の方を見た。
48:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 23:53:35.64 ID:e+s7r/2n0
「……すこしは変われたか?」と俺は尋ねた
「そうですね、ほんのすこしだけ」
ヒツジはそう言って爽やかに笑った
49:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 23:54:24.43 ID:e+s7r/2n0
――そうして、文化祭は終わりを迎えた。
50:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 23:58:33.77 ID:e+s7r/2n0
年が明けてから暫くして俺は就活を始めた
たまに研究会に顔を出してたんだが、
ヒツジとはあまり出会うことはなかった
51:名無しNIPPER[saga]
2024/08/16(金) 00:01:30.65 ID:mJTsWdVB0
そうこうしているうちに春になり、
無事に出版社の内定が決まったころ、
俺は風の噂でヒツジが学校を辞めたことを知ったんだ。
52:名無しNIPPER[saga]
2024/08/16(金) 14:40:03.26 ID:mJTsWdVB0
「どういうことだ?」
内定祝いの場で久しぶりに研究会の連中と会ったんだ。
初めは耳を疑ったよ。俺はビールを片手にそいつを問い詰めたんだ。
53:名無しNIPPER[saga]
2024/08/16(金) 14:42:27.32 ID:mJTsWdVB0
俺がヒツジの行方を知ったのは、もう少し後の話だ。
彼女は「あの映画」の出演を機に、演劇部にはいったそうだ。
細かい部分は分からないが、彼女はそこで女優のスカウトを受けた。
54:名無しNIPPER[saga]
2024/08/16(金) 14:43:23.73 ID:mJTsWdVB0
研究会の中でも彼女の噂は、度々飛び交っていた。
ろくな話をしないことに嫌気がさして
俺はいつしか飲み会にも顔を出さなくなった。
55:名無しNIPPER[saga]
2024/08/16(金) 14:55:07.12 ID:mJTsWdVB0
大学を卒業してからは、あまりの忙しさに
毎日吐きそうになりながら働いてたよ。
終電まで仕事をして、フラフラの身体で
56:名無しNIPPER[saga]
2024/08/16(金) 14:58:46.42 ID:mJTsWdVB0
渋谷の飲み屋で待ち合わせをしてたら
懐かしい顔ばかりがやってきたけれど、
くだらない話をしてるうちに
すぐに打ち解けることが出来たな。
57:名無しNIPPER[saga]
2024/08/16(金) 15:01:05.43 ID:mJTsWdVB0
俺以外にも久しぶりに会う奴らが多かったみたいで、
ヒツジの周りにはたくさんの人が集まっていたんだ。
「すげー綺麗になったよな」
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