32: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2022/05/10(火) 14:01:46.92 ID:nm7zvJuf0
「それでは失礼するのです。色々とありがとうなのです」
「またね、高山君」
右手を差し出す徳川さんに、高山少年はまつり姫の顔色をうかがってから、おずおずと手を伸ばし握手をした。
「握手ぐらいは、認めてあげるよ」
33: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2022/05/10(火) 14:02:22.13 ID:nm7zvJuf0
「わかったから私は、あなた達を二人きりにしてあげたのに」
確かに姉は徳川さんが誰かわからないうちから、彼女に弟の部屋に行ってみるように進めたりしてくれていた。
「え? あ、あれってそういう……」
「わかるわよ。私のファンだって言う割には、あなたばっかり見てるんだもの。私は口実で、うちに来た目的はあなただったのよ」
どうやら彼は、自分が思っているほどには女の子の気持ちを理解できてはいなかったようだ。
34: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2022/05/10(火) 14:03:21.25 ID:nm7zvJuf0
「なんですって〜? するとまつりさんの妹さんのお相手というのは、紗代子さんの弟さんだったというわけですか〜?」
「縁は異なものとは言いますけど、これはまたなんとも不思議な縁ですな〜」
翌日、妹さんのデートはどうなったのかを聞かれたまつりは、事の顛末を朋花と美也に説明したのだが、2人は予想以上に盛り上がりを見せる。
「それにしてもこれは良縁ですね〜。ではこれからまつりさんは、紗代子さんの義姉となるわけですね〜」
35: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2022/05/10(火) 14:03:55.23 ID:nm7zvJuf0
「と、ともかく……」
やや気後れしながら紗代子が手を挙げて発言する。
「弟のこと、認めてくれてありがとうございます」
「お礼には及ばないのです。そもそもまつりは、2人を温かく見守るつもりだったので……ほ?」
まつりはそこで言葉を区切ると、懐からスマホを取り出す。どうやらLINEか何かの着信があったようだ。
36: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2022/05/10(火) 14:04:28.91 ID:nm7zvJuf0
「お待たせ、買ってきたよ。あれ? どうしたの?」
「うん……まつりちゃんに聞きたいことあったんだけど、既読はつくのに返信がないんだ……まあ、今日はいいかな。たぶん」
意味ありげに、そして恥ずかしそうに見上げる徳川さんに、高山少年は首をかしげる。
「ここのパレードで、まつりちゃんと見たんだ。お姫様を」
37: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2022/05/10(火) 14:05:04.85 ID:nm7zvJuf0
「弟は今日はなんだか遊園地に行く、って……」
「遊園地……わかったのです! きっとあそこなのです! 行くのです、今すぐ!!」
「お〜。折角なので、私たちも行ってみましょうか〜」
「そうですね〜。まつりさんとその妹さん、そして紗代子さんとその弟さんも見てみたいですし〜」
38: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2022/05/10(火) 14:09:44.57 ID:nm7zvJuf0
https://i.imgur.com/M29m1df.png
以上で終わりです。おつき合いいただきまして、ありがとうございました。
39:名無しNIPPER[sage saga]
2022/05/10(火) 16:23:52.89 ID:2d6BFaEZ0
紗代子の弟ってもっとクソガキなイメージなんだけどどうなん?
40:名無しNIPPER[saga sage]
2022/05/10(火) 18:06:23.12 ID:DMXSvVnDO
タイトルにミリマスがあれば完璧だった
乙
41:名無しNIPPER[sage]
2022/05/10(火) 21:20:45.28 ID:4gXeyx6d0
>>39
各々が好きに独自考察してればいい
主観を強要して逆張りしても場が白けるだけ
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