36: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2022/05/10(火) 14:04:28.91 ID:nm7zvJuf0
「お待たせ、買ってきたよ。あれ? どうしたの?」
「うん……まつりちゃんに聞きたいことあったんだけど、既読はつくのに返信がないんだ……まあ、今日はいいかな。たぶん」
意味ありげに、そして恥ずかしそうに見上げる徳川さんに、高山少年は首をかしげる。
「ここのパレードで、まつりちゃんと見たんだ。お姫様を」
「そうなんだ……じゃあ、楽しみだね」
徳川さんは頷いた。
「どんなだったかな、って私たちが憧れたお姫様は。そう思って。付き合ってくれて、ありがとう」
「ううん。ファンとしても楽しみから、憧れのアイドルの原点を見られるのは」
それを聞き、あからさまに徳川さんは口をとがらせる。
「それに」
慌てて彼は付け加える。
「徳川さんと、来られたのが……嬉しいし」
途端に彼女は、口元を緩める。
「パレードまで時間あるし……ね」
「うん。じゃあ……行こうか」
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