藤原肇「千夜さん、一緒に釣りに行きませんか?」
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71:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:46:04.69 ID:/ZuqsV3u0
本来、私が悔しがる筋合いなど、無いのかも知れません。
ともすれば、私が今行おうとしている事は、余計なお節介である以上に、一方的な価値観の押しつけでもあるのでしょう。
「いえ……たとえアイドルでなかろうと、私は……私には」
72:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:47:19.50 ID:/ZuqsV3u0
「責任重大だな、うーむ……」
Pさんは顎に手を当て、天井を見上げながら思案を始めます。
やがて、何かを思いついたかのように、もう一度、一つ頷きました。
73:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:53:20.75 ID:/ZuqsV3u0
「足……車のこと、ですか? い、いえ」
私は手を振りました。
「車が無くても、電車とバスを乗り継げば、目的のポイントまで行くことはできます。
74:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:55:28.10 ID:/ZuqsV3u0
――――――
――――
75:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:57:25.74 ID:/ZuqsV3u0
『ボーッと釣り糸を垂らす時間を、空虚だと言うつもりなんて無い』
『でも、空白を恐れるという千夜の価値観に、変化を与える外力には、なり得るんじゃないかな』
76:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:58:51.72 ID:/ZuqsV3u0
「ですが、アイドルになり、屋敷を出て寮に住むようになってからは、そんな事も無くなりました。
寮の部屋は、屋敷ほど大きくないですし」
千夜さんは、あくまでも淡泊に言葉を続けます。
77:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:59:49.48 ID:/ZuqsV3u0
この行いが、独善で終わるのか、千夜さんが気づきを得る一助となるのか――。
それは、投げてみなくては分かりません。
「千夜さん、一緒に釣りに行きませんか?」
78:名無しNIPPER[sage]
2021/10/30(土) 16:02:24.23 ID:/ZuqsV3u0
一緒に釣りに行っていてほしいなと思い、書きました。
釣り等について正しくない描写があったらすみません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
79:名無しNIPPER[sage]
2021/10/30(土) 16:59:39.60 ID:wmGBac2DO
語り手が急に代わるのが面食らったけど、乙
80:名無しNIPPER[sage]
2021/10/30(土) 22:32:50.61 ID:TbWja0it0
乙でした
ひとつの出来事も実はいろんな視点から見たら実は…って感じなんですね
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