藤原肇「千夜さん、一緒に釣りに行きませんか?」
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71:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:46:04.69 ID:/ZuqsV3u0
 本来、私が悔しがる筋合いなど、無いのかも知れません。

 ともすれば、私が今行おうとしている事は、余計なお節介である以上に、一方的な価値観の押しつけでもあるのでしょう。

「いえ……たとえアイドルでなかろうと、私は……私には」

 それでもいい。

 今の私に正しさが伴っていなくとも、彼女の呪いを知った以上、無視することは出来ない。

「千夜さんの仲間として、それを解き放つ義務があると思っています」



 驚いた顔をしてしばらく私の目を見つめた後、Pさんは頭を掻きました。

「それは、俺が言うべき事だったな」

「え……?」

 Pさんは苦笑し、椅子から立ち上がると、私に対し、しかと頷きました。

「すまなかった。
 担当アイドルの問題に、プロデューサーである俺が及び腰になっていては、世話が無い」

「いいえ」

 私はかぶりを振り、Pさんを見上げます。

「私は、Pさんの協力がほしいんです。
 Pさんの力さえあれば、何か糸口が掴めないかなぁって」



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