藤原肇「千夜さん、一緒に釣りに行きませんか?」
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73:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:53:20.75 ID:/ZuqsV3u0
「足……車のこと、ですか? い、いえ」

 私は手を振りました。

「車が無くても、電車とバスを乗り継げば、目的のポイントまで行くことはできます。
 実際、最近でも釣りは、それなりにやらせてもらっていて」

 そう。
 芳乃さんにも、近場のポイントまで何度かお付き合いいただきましたし――。

「俺なんかは全然釣れなくて、釣りよりも隣にいたお祖父さんとの話の方が忙しかった記憶があってさ」

 冷静を装い、自嘲じみて苦笑しつつも、Pさんの目は輝いているように見えました。

 私達のためにとってきた大きな仕事を、喜色満面に伝える時にも似た、成功への確信を帯びた煌めき。

 それは、あのプロジェクト――『TRUE COLORS』について皆に発表した時と、同じものを感じました。


「今度、千夜を釣りに誘ってみるのはどうだろう」



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