藤原肇「千夜さん、一緒に釣りに行きませんか?」
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57:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:14:33.35 ID:/ZuqsV3u0
徳島出身である颯さんや凪さん、そして、岡山出身の悠貴さんや私に、他の方々やPさんが配慮してくれたとのこと。
確かに、大阪なら東京と比べ、私達の故郷にいるファンの人達も参加しやすいでしょう。
私もその気になれば、実家に帰ることもできる距離です。
58:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:16:28.81 ID:/ZuqsV3u0
自画自賛、と言えばそれまでですが――大阪公演の本番は、無事に大成功を納めました。
「やったね、肇ちゃん!」
「はい……!」
59:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:18:51.07 ID:/ZuqsV3u0
宿泊先のビジネスホテルから少し離れた洋食屋さん。
ライブ終了後の打ち上げ用に、予め貸し切っていたというその席で、功労者である美嘉さんはPさんに話を切り出しました。
「まぁ、是非も無いが」
60:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:22:43.24 ID:/ZuqsV3u0
「うーん……じゃあ、次はプロデューサーさんも私達と一緒に遊んでくださいね!
大阪とは言わないまでも、公園でランニングとかっ」
「ダー。プロデューサー、アビシャーニェ……アーニャ達との約束、ですね?」
悠貴さん達の提案に、Pさんは苦笑しながら応えます。
61:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:24:16.38 ID:/ZuqsV3u0
気づきを得たのは、翌日のこと。
皆さんとの、大阪市内の観光を終えようとしている頃でした。
「なーはまたそういう変なもの買おうとするよね」
62:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:25:39.14 ID:/ZuqsV3u0
「いざって時には、千夜ちゃんがいるからね♪」
そう言って、ちとせさんは彼女に笑いかけます。
63:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:28:11.91 ID:/ZuqsV3u0
帰りの新幹線で、私は千夜さんと隣同士になりました。
ボックス席の向かいに座る颯さんと凪さんは、遊び疲れて寝ています。
64:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:30:04.11 ID:/ZuqsV3u0
「千夜さんが謝ることなんて、ありませんよ」
私は慌てて手を振ります。
「それに、こういうものにはきっと、良いも悪いもありません」
65:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:31:19.91 ID:/ZuqsV3u0
「詰まるところそれは、必要なものなのでしょうか」
千夜さんの抑揚の無い言葉に、思わず私は息を呑みます。
「ひ、必要、というと……?」
66:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 15:32:10.09 ID:/ZuqsV3u0
「千夜さん……」
私は、言葉を失いました。
同時に、先日ちとせさんが言っていたことの意味が、少し分かった気がしました。
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