46:名無しNIPPER[sage]
2021/09/04(土) 23:15:25.69 ID:r4BL1/1RO
この能力と性格でDクラス
これは十中八九、学園の思惑が関わってそう
47: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/04(土) 23:25:00.03 ID:aDnh4+ZCO
【>>45 8:Dクラス】
講堂前に置かれた巨大なディスプレイには、クラス分けの名簿が映し出されていた。ぱっと見る限り、やはりわたしの地元の同級生の名前はない。
ここで立ち止まって顔も知らないクラスメイトの名前を必死に覚えたところで仕方がないので、わたしはDクラスの案内板が置かれた辺りの座席に着く。特に指定はなかったため、両脇が空いている席にした。
しばらく待つと、続々と席が埋まっていく。当然、わたしの両隣も埋まる。
48: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/04(土) 23:25:44.91 ID:aDnh4+ZCO
何の変哲もない入学式が終了すると、新入生であるわたしたちはそれぞれ教室へと向かう。
十時三十分からオリエンテーション開始と予告されており、それまでに着けば講堂で人混みがすくのを座って待つのも可能なようだ。
しかしわたしは立ち上がり、人混みに流されるように校舎へと入り、そして一年Dクラスの教室の扉を開く。既に何人か席に着いていて、どこか落ち着きがないのは仕方がないことだと思う。
席はあらかじめ決められており、なんとわたしの席は窓側の一番後ろだった。春宮の「は」は、単純に五十音順としたとき、どうしても廊下側になることが多かかった。しかしどうやらこの学校ではそんな常識にはとらわれない席決めが行われたらしい。
49:名無しNIPPER[sage]
2021/09/04(土) 23:28:32.95 ID:r4BL1/1RO
えい
50: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/05(日) 00:02:52.85 ID:ZnAtS4a30
【>>49 5:奇数:「みんな、少しいいかな」】
「みんな、少しいいかな」
ちょうど真ん中辺りの席に座っていた男の子が立ち上がり、クラス中の注目を集める。彼はそのままゆっくりと教壇の方へ行き、電子黒板の前で振り向いた。
51: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/05(日) 00:03:24.57 ID:ZnAtS4a30
「……」
派手目な髪色をした男の子が教室を出て行く。何も言わず、教壇に立つ男の子の言葉を遮って教室を出て行ったことから、とても悪い印象を持つ。
クラス内からもそんな声がぽつぽつと上がる中、教壇に立つ男の子はこう続ける。
52:名無しNIPPER[sage]
2021/09/05(日) 00:09:51.35 ID:2CxcblIG0
1
53: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/05(日) 00:47:42.10 ID:ZnAtS4a30
【>>52 1.後を追う】
放っておくことはできなかった。
そもそもこの自己紹介の場は、あくまでも生徒の提案によって作られた機会に過ぎない。この後のオリエンテーション、あるいは明日からの授業のどこかで先生が場を設けてくれるかもしれない。そんな期待を抱きながら、わたしは席を立つ。
また一人、自己紹介に参加しないことに対して教壇に立つ男の子は悲しそうな顔をした。教室の前方に固まっている女子グループからは「ノリわる〜い」という声も聞こえてきたが、今はそれどころではない。
54: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/05(日) 00:48:13.84 ID:ZnAtS4a30
彼女には申し訳ないが、さすが国公の高校というのが第一の感想だった。教室や廊下、講堂も確かに綺麗で最新の設備が整っていたが、やはりトイレもかなり清潔感があった────と、そんな場合ではなく、洗面台近くで壁に寄りかかる彼女を見る。
苦しそうな表情は見間違いではなかったようだ。今も苦しそうに、深呼吸を何度かしている。顔は真っ青で、やや髪が顔に張り付くほど汗を滲ませている。
「あの、大丈夫ですか?」
55: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/05(日) 00:48:47.93 ID:ZnAtS4a30
「わたしはDクラスの春宮天音です」
「あ、えと、はぁ。わたしは、D、クラスの…早見有紗、です。あ、その、もしかしてわたしの後を追ってきたかんじ、ですか……?」
56:名無しNIPPER[sage]
2021/09/05(日) 00:50:38.32 ID:4GmmlNyf0
あ
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