55: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/05(日) 00:48:47.93 ID:ZnAtS4a30
「わたしはDクラスの春宮天音です」
「あ、えと、はぁ。わたしは、D、クラスの…早見有紗、です。あ、その、もしかしてわたしの後を追ってきたかんじ、ですか……?」
「あ、いえっ。わたしはただ手を洗いに来ただけです!」
「……でも、ちょうど今は自己紹介の時間では?」
「自己紹介に参加するよりも、手を洗うことが重要だっただけですっ!」
ほんの少し会話をして分かった。こういった子は自分のせいで他人に迷惑をかけることに対して非常に尾を引きずるタイプだ。具合の悪そうな彼女の後を追って自己紹介を抜け出してきたと知られたときには、早見さんがかなり負担を感じることは想像に固くない。
わたしは適当に手を洗い、最後にもう一度確認を取る。
「ほんとうに大丈夫ですか?」
「あぁ、はい。わたし、昔からこんなんで…。もう少ししたら戻りますから、春宮さんは先に戻っていてください」
そう言われては、これ以上の心配は無用だと判断した。余計な存在として認識されるのも避けたい。
その後、軽く別れの挨拶をしてから教室に戻る。
案の定、窓側の先頭から始まった自己紹介は廊下側の方へと進んでいた。十時三十分を目前に控えたところで戻ってきたわたしに向けられる視線は『クラスメイトとは馴れ合わない、時間は守る優等生』と語りかけてくるようだった。
【担任教師についてです。
奇数:生徒に対して思いやりのある先生
偶数:何事に対しても無気力な先生
0:天音の血縁者
下1のコンマ以下1桁で決めます。
早見有紗:極度の緊張症を持つ少女。
天音の前の席。
信頼度:35(クラスメイト、少し好印象)
有紗「優しそうな人だったな…」
他のクラスメイトの初期信頼度が25に低下しました。】
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