【安価】ようこそ実力主義の教室へ
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51: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/05(日) 00:03:24.57 ID:ZnAtS4a30

「……」

 派手目な髪色をした男の子が教室を出て行く。何も言わず、教壇に立つ男の子の言葉を遮って教室を出て行ったことから、とても悪い印象を持つ。
 クラス内からもそんな声がぽつぽつと上がる中、教壇に立つ男の子はこう続ける。

「ごめん、もちろん強制じゃないよ。僕たちは初対面だし、こういうのが緊張するのは分かる。僕だって膝がガクガクだしね。良い高校デビューを目指して、正直今は無理してる。でも、それはほとんどのみんなが同じじゃないかな」

 電子黒板と教卓の間に立つ彼の足元は、全然震えていなかった。こういうことに慣れた生徒なのだろう。しかしクラス中の全員が彼のような慣れている生徒であるはずがない。一部の緊張しがちな生徒に目線を合わせているようだ。

「自己紹介をする上で噛んじゃうとか言葉が詰まっちゃうとか、そういうのには目を瞑ってさ、温かく自己紹介が出来れば良いなって思う」

 さらに一押しする発言に、続々と賛同の意見が上がる。しかしその一方で、付き合ってられないと言わんばかりに何名かの生徒が立ち上がり教室を出て行く。
 そしてわたしの前の女の子も立ち上がり、振り向いて教室後方の扉から出て行く。

「────」

 わたしは、選択を迫られる。
 一瞬すれ違ったときに見えた前の席の女の子の表情がやけに苦しそうだった。ただ自己紹介をするのが嫌なようには見えない。後を追って自己紹介タイムを抜け出すか、ただの体調不良であると判断してこのまま自己紹介を済ませるか。


【イベント安価です。
 1.後を追う
 2.このまま自己紹介に参加する
 下1が1か2の選択をお願いします。】


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