251: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/21(火) 22:06:55.51 ID:6iS857jM0
それにBクラスから落ちてDクラスとなったクラスとも300ポイント近くの差が出来ている。これから差が縮まる、広がることを考えてもこの結果は非常に良いと言える。
「こちらの数字はいわゆるクラスポイントと呼ばれているものです。そして皆さんに振り込まれたポイントはプライベートポイント。つまり今月は710クラスポイントに、71000プライベートポイントとなります」
淡々と説明を続けていく先生に、一色くんが立ち上がって質問をする。
252: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/21(火) 22:07:22.42 ID:6iS857jM0
見出しには『小テスト結果』と書かれている。
中学生レベルの問題も出されたあのテストだ。
いずれの教科でもわたしの名前が一番上に100点と付いて表れていたのは喜ばしいことだが、先生の意図は他にある。
「次回以降の中間テスト、期末テストで赤点となった生徒は退学となりますので、ご注意ください」
253:名無しNIPPER[sage]
2021/09/21(火) 22:14:49.72 ID:Ev35Cg4H0
あ
254: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/21(火) 22:52:04.09 ID:6iS857jM0
【>>253
2:10人】
ホームルームが終わってすぐ、わたしは電子黒板に映ったままの小テストの結果から赤点の可能性がある生徒の名前をノートに書き連ねていく。
このままいけば赤点になる生徒、赤点になる可能性のある生徒を合わせて10名。なかなか危うい。
255:名無しNIPPER[sage]
2021/09/21(火) 23:04:05.54 ID:ZaXLtMCMo
はい
256:名無しNIPPER[sage]
2021/09/21(火) 23:04:31.50 ID:ZaXLtMCMo
あっ
257: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/21(火) 23:54:01.06 ID:6iS857jM0
【>>255
4:気付かない】
放課後、わたしはすぐに生徒会室へ向かうことなく一色くんの席へと近付いていた。
他でもない赤点候補者への勉強会について進言しておきたいことがあったからだ。
258: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/21(火) 23:54:32.67 ID:6iS857jM0
「それを言うなら一色くんも練習で忙しいんじゃない? 20時からの勉強会も毎日は大変だよね?」
「そうかもしれないけど、このクラスから退学者なんて出させれないよ。僕にできることならなんだってやるさ」
259: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/21(火) 23:55:13.01 ID:6iS857jM0
もちろん今の言葉には裏がある。
部活動をやっている人は、と前置きをした以上、放課後組に勉強会を拒否した人間が居ることは間違いない。彼なりに気を遣って遠回しに言ってくれたんだろう。
ここで変な駆け引きをしてその正体を探ることこそが無駄だ。わたしは直接聞くことにした。
260: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/21(火) 23:55:41.31 ID:6iS857jM0
それでも一色くんよりは、同性であるわたしの方が話して貰える可能性は僅かに高い。アタックしてみる可能性はあるだろう。
「うん、わたしの方からも声をかけてみるよ」
「うん、そうしてもらえると助かるよ。難航するようだったら声をかけて。僕にも出来ることがあるはずだから」
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